『ネートチカ・ネズワーノワ』 について

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( これから読む人は、以下、ネタ
ばれの箇所(
の箇所)に注意!) 


     


< 概要 >
短めの長編。シベリア流刑になる前の作。
若い女性ネートチカが自分の少女時代のことを回想して語る一人称小説(自伝小説、回想小説)
父を2歳の時に亡くした「わたし(=ネートチカ)」は、屋根裏部屋の住まいで、病身の
と継父のエフィーモフ(ヴァイオリン弾き)と暮らしていた。継父はなかなか仕事にありつけず、一家でひっそりと暮らすその貧しくて息苦しい生活の中で「わたし」はこの逼塞(ひっそく)した生活から抜け出したいと考えて空想にふける日々を送っていた。「わたし」は継父のエフィーモフを哀れに思い、母がいなくなり継父とともに生活していくことを望んでいた。やがて、母と継父がともに亡くなり悲しみに暮れた「わたし」はH公爵の庇護を受けて彼らの親族の中で徐々に健康と元気を取り戻していくのだった。 
    
全体は3部から成り、
第1部は、彼の友人から聞いたものとして音楽の才能を枯らして零落していった継父エフィーモフの過去を「わたし」が物語り、彼と母とが亡くなるまでのことを語っている。
第2部では、H公爵に引き取られて公爵の気性の激しい同年代の令嬢カーチャとの相愛と別れ(公爵一家はモスクワへ去ったこと)が語られる。
第3部では、そののち、アレクサンドラ(カーチャの善良な義姉)の夫婦に引き取られて過ごし、「わたし」が知ることになる夫婦の過去の秘密のことなどが語られている。
この小説の完成はドストエフスキーの逮捕と流刑によって中断され、その後も完成に至らず、この小説は未完の小説となった。
主人公とカーチャとの相愛のシーンなどからこの小説をレズ小説とする見方もあり。

《所収》
河出書房版全集(巻4)
筑摩版全集(巻2)
新版全潮社集(巻2・水野忠夫訳)