ドストエフスキーの小説 (11)

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これから読む人は、以下、ネタ
ばれの箇所(
の箇所)に注意!

 


『キリストのヨルカに召されし少年』 について

< 概要 >
短編。
わたし(ドストエフスキー)が創作した話しとして、クリスマス前夜の寒い夜、凍えて動かなくなったを地下室に残して街中に出た6歳ぐらいの少年賑やか華やかな街中をさまよい、行き倒れる話を物語った短編。行き倒れて死の眠りに落ちた少年が天でキリストに召された様子を末部に添えている。 
                            
、「作家の日記」に掲載の哀しい名品。
※、ヨルカはロシアのクリスマスのこと。

《所収》
後期短篇集(米川正夫訳)
光文社古典新訳文庫、
作家の日記(ちくま文庫・巻2)
青空文庫(全文・神西清訳)
河出書房版全集(巻14)
筑摩版全集(巻12)
新潮社版全集(巻17・
川端香男里訳)



『百姓マレイ』 について

< 概要 >
短編。
オムスクの共同監獄にいた29歳のわたし(ドストエフスキー)は、9歳の時のある出来事が記憶に思い浮かんできた。当時父の領地を訪れて滞在していた9歳のわたしは、ある日、領地の林で一人で草や枝だなどを採って遊んでいたところ、「狼がくる」という声を不意に耳にして、横の草地へと飛び出し、そこで土を耕していたマレイ(領地内の50歳代の男の百姓)の懐に飛び込みしがみついた。彼は、なにもこわがることはない、キリスト様がついていて下さるから十字を切りなさいと言ってわたしを安心させてくれた。そのあと、そこを立ち去っていくわたしに対しても、ずっと自分がお前を見ていてやると、しばらくそこでほほえみながらわたしを見送ってくれた。わたしはすっかり恐怖心が消えてしまい、無事家に帰り着くことが出来たのだった
以上の形で語られた
回想小説の形の小品。

※、一つの信仰告白となる出来事として「作家の日記」に掲載された短編。

《所収》
後期短篇集(米川正夫訳)
青空文庫(全文)
河出書房版全集(巻14)
筑摩版全集(巻13)、新潮社版全集(巻18)



『おかしな人間の夢』 について
(他のタイトル訳「おかしな男の夢」)

< 概要 >
長めの短編。
自殺を決意していた青年おれが、自殺の前に、うっかり、部屋でうとうとと寝入ってしまい、夢の中で自殺して果て埋葬された彼は、空と宇宙を翔けて、地球とそっくりの惑星にたどりつき、その地でアダムとイブの時代よりも前の社会と言うべき幸せな楽園生活を過ごしている住人たちの精神や生活に感動して一緒に過ごすうちに、彼は彼らに悪()しき知恵や感情をもたらして彼らの社会を堕落させてしまう。目を覚まし、夢だったことに気付いた彼は、その夢の経験をもとに新たな信念と生き方を自分に誓うのだった

SF的ユートピア小説
、「作家の日記」に掲載されたユニークな短編小説。

《所収》
後期短篇集(「おかしな人間の夢」米川正夫訳)
太田正一訳・論創社刊(「おかしな人間の夢」)

河出書房版全集(巻15「おかしな人間の夢」)
筑摩版全集(巻13「おかしな男の夢」)
新潮社版全集(巻18「おかしな人間の夢」川端香男里訳)



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