テレホン法話    はげみ  十六年 十月   

大変極端なお話ですが、一般的に言っても、普通の人間は、良い結果だけを求め

ます、その結果が、如何なる努力の積み重ねによって、できたのか、と いうことを忘れ

ているのです、三階建ての建物を造る場合に、土台、一階、二階といった建物は

絶対必要条件であるのに、そんなものはいらないから三階だけを作ってくれ、と いうのが

いかに愚かなことであるのか、ということに、気がつかないと、われわれは、ついに似た、

ようなことを、日常生活で、することになるのです、たとえば、隣の子が志望校に合格

したのに、自分の子が志望校に合格しなかった場合、ひたすら「合格」という結果

だけにとらわれて、相手の子がそのためにどんな、努力をしたのか、ということを忘れて

しまっているのです、もちろん、一人の人間が なんらかのものを、収めるには、単にその

人自身の努力だけではなく、他の諸々の要素も、必要になってくるのではありますが、

それにしても、結果だけにとらわれて、しまって、それまでのプロセス、すなわち過程を

忘れてしまうように事をすると、まさに三階だけを欲しがる、あの愚かな男のように、

なってしまうでしょう、人類は百万年から二百万年ぐらいに及ぶ歴史を有していると

言われますが、それだけの長い年月を経過してはじめて現在の文明を作り上げたので

あり、それだけの進歩もしてきたのずす、

いかにも自分だけの力や努力で成し遂げたように見えることでも、よく考えてみると、

それまでの過去の先祖たちが築き上げてきた土台があったからこそ、可能だったのでは

ないでしょうか、したがって、単に一つの結果をもたらしたプロセスだけを見るのではなく、

そのプロセスの前提として存在するあらゆる条件も、その結果の為には大切な土台

になっていることが分かるのです、秋のお彼岸も終わりました、やがて正月もやって

参ります、一日一日大切に過ごしたいものです

皆様方のご健康をお祈りいたします、困った時には 悩みのときには 御来山、

またはお電話ください、一緒に 考えましょう         大光院  住職