テレホン法話    千葉敦子さんの死         平成14年8月

初夏の候となりました、皆様御変りございませんか               

先日古い書き物の整理をしていましたら、死についての、切り抜きに゛このような文章がありました、

ジャーナリスト千葉敦子さんの、死に様、死に対しての、覚悟の仕方です、「(えん)()でもない゛持ち悪い」と、言われる方も、おいでると思いますが、しばらく、お耳をお()し下さい、

彼女の死は、人間の死に行く姿を真剣(しんけん)に考える人たちに、時間を()ても、静かに大きな()(もん)(あた)えていくことと思います、

千葉さんは、死の数年前に(にゅう)(がん)の手術をうけました、それ()(らい)再三(さいさん)、再発を()(かえ)し、ガン (たたか)うことをテーマーに

十一冊の本を出版し、最後まで、ガンに負けることなく、いきいきと生き抜いた()()でした、

その著書『よく死ぬことは、よく生きることだ、(文芸春秋秋版).

では、彼女の、死と向かい合いながら、与えられた時間を(せい)(いっ)(ぱい)に生きた姿が手にとるように(えが)かれています、

彼女も、最初乳ガンと(わか)()()からも、まさか死が(おとず)れてくるなんて、想像(そうぞう)もしていなかったようです、

それが、闘病(とうびょう)の間に、死が、そこまで来ている現実(げんじつ)(みと)めるようになり、其の日のくるまで、いかに()く生きるか

自分の生きたいという願望(がんぼう)を、何をして()たすかと、考えていくようになったのです、

そして、したいことは、(およ)そやりとげて、満足した人生を(あじ)わいながら、死を(むか)えたのでした、

彼女の残した言葉の中で、お釈迦(おしゃか)(さま)の教えと合致(がっち)しているものがありました、それは

「死んだらどうなるとか、死とは何か、いかに死ぬことを思いためらうことよりも、今を、いかに生きるか、ということが、重要(じゅうよう)な問題である」というところです、

一人の女性の死に様に、私たちは、今、この時をよりよく生きる、という大切なことを教えられたのです

明日(あす)ありと、思う心の 仇桜(あだざくら) 夜半(よわに)に (あらし)の 吹かぬものかわ』

人間、生きるもの、全て、老少不定です、昨日の人の身、今日の我が身、一日一日を大切に過ごしたいものです、

お盆も間じかです、亡くなった方の。ご冥福(めいふく)祈って()し上げましょう、

当山においては八月十三にちより、諸霊の供養、「万灯供養」の法要が執行されます、亡くなった方に、お明かりを、差し上げ、ご冥福をお祈り致しましょう・                                                  

                                     合    掌