芸術と宗教      13年11月

皆様お変わりございませんか、ようやく中学、高校生たちの制服の紺色や黒い色も目になじんできました,毎日をさわやかにお過ごしですか、

各地で美術の展覧会や、音楽界が開催される「芸術の秋」に心よせて「芸術と宗教」についてすこしお話しをさせていただきます、

様々な世論調査などで「宗教は必要だ」という意見を持つ人は六十パーセントと、過半数に上るものの、信仰を「自分に意識している」人は、そのうちの半数にも及ばないようです、

そこには「宗教」「信仰」といった、堅苦しい言葉の枠に入られることに、反発を感じる人がいるようです、つまり「宗教」という自覚はなくとも「宗教心」をもっている人は、大勢いるはずなのです、

別な言葉に置き換えますと、それは「感動」という言葉になるでしょう、

「考える人」の彫刻で有名な、オーギュスト・ロダンは、次のようにいっています、

「芸術は自然の親友である、どの花にも、自然が芸術家に心から語りかける言葉である」。

どんな花にでも言葉を聴くことのできる、生命(いのち)への感動こそ、宗教心に等しいものです、

 気に入った絵を見て、思わずその場に立ちつくすことも、素晴らしい演奏に知らぬ間に

涙の溢れ出ることもありましょう、芸術を通して味わうことのできる、背筋がゾクゾクするような感動、魂のときめき、それこそ、芸実の究極であり、生きとし生ける生命を尊ぶ、宗教の喜びでありましょう、

どうぞ、気楽に、様々な芸術に目を向けて下さい、

各人各人に合った芸術が、きっとあると思います、日本的なもの、西洋的なもの、マナコに訴えるもの、耳を通してのもの、ご自分に会いそうな芸術に、怖れず接して、そこに、命の言葉を感じ取って下さい、

最後に、もう一つ、ロダンの言葉を掲げましょう、

「肝心なのは、感動すること、愛すること、望むこと、身震いすること、生きること」

心地よい十二月を迎えましょう、