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 まさか、ドアを開けた瞬間に銃撃されるなんて思ってもみなかった。この法治国家の日本で、警察官に向かって銃を発砲する人間はいないはずだ。そう思ったのが失敗だった。相手は殺人も辞さないレッドイーグルだ。ドアを開けるんじゃなかった。そう思ったが手遅れだった。杉田は、胸と腹部に衝撃を感じて、畳の上にもんどり打って倒れた。
 入ってきた男には、見覚えがあった。捜査会議で、写りの悪い写真を見せられた覚えがある。榊という橋爪の右腕だ。起きあがろうとしたが、体は既に死へ向かっていた。ここで死ぬのか・・・・。
 雅代の方を見ると、榊が一言二言言葉を交わしていた。それから、雅代に銃を向けた。銃が発射され、眉間から入った弾が後ろ頭へ抜け、雅代の脳漿が壁に飛び散るのが見えた。
 助けを求められたのに、助けてやることができなかった。悔しさで一杯になる。くそ!!体を動かそうとしたが、ぴくりとも反応しなかった。
 杉田のそばを通り抜けて部屋を出ていく榊の顔が見えた。杉田を見て、にやりと笑った。殺人を楽しんでいる人間の目だった。榊の顔が視界から消えた。それとほぼ同時に、光が消え、杉田の意識もなくなった。