第12章 調教されて

 翌日は、火のついたろうそくを体中に垂らされ、浣腸プレーのあと、電動ディルドーで行かされた。
 さらにその翌日、マンションに戻ってきた洋治は、持って帰ったアタッシュケースの中から注射器を取りだし、アンプルから中身を引いて注射器に詰めた。
 「さあ、絵理子。今日はもっと気持ちよくしてやろう」
 壮一はギョッとして注射器を見つめた。
 「いったいそれは何の注射だ?」
 「なんだと思う?」
 「ま、麻薬か!」
 「ただの覚醒剤だ。さあ、腕を出せ」
 「い、いやだ!!」
 「駄々をこねるんじゃない。さあ」
 洋治が壮一に近づいてくる。壮一は身構えて阻止しようとした。洋治はにやにやと薄笑いを浮かべている。今日も壮一が抵抗するのを楽しんでいる様子だった。
 洋治を喜ばせるようなことはしたくない。しかし、黙って覚醒剤を打たせるわけにもいかなかった。壮一はパンチを繰り出し、蹴りを入れた。けれどそのいずれもが有効打にはならなかった。壮一は次第に疲れ、追いつめられていった。
 放った蹴りをかわされ足をすくわれてばったりと倒れた壮一の背中に洋治が馬乗りになってきた。なおも抵抗しようとする壮一の尻に注射がぶすりと打ち込まれた。
 「すぐに気持ちがよくなるぞ」
 にやにやしながら洋治は壮一から離れて、服を脱いで素っ裸になってブランデーをグラスプに注いでちびりちびりと飲み始めた。
 15分もすると、壮一は立っていられなくなった。体が火照り、視野が狭くなり、音が低音へシフトした。洋治が壮一に近づいてきたが、壮一は他人事のようにぼんやりと見ていた。
 首輪の鍵が外されたが、壮一は身体をゆらゆらさせながら洋治の前に立っていた。
 「絵理子! さっさとサービスしないか」
 何のことだろうと思っていると、壮一の頭が押さえつけられた。膝を突くと、目の前に屹立した洋治のペニスがあった。髪の毛を捕まれてそのペニスに顔を押しつけられた。
 「やったことはなくてもやって貰ったことはあるだろう? さあ、早くやれ」
 洋治は、壮一にフェラチオを強要しているのだった。壮一の心は拒絶していた。しかし、何故か壮一は口を開き、その雄々しいものを喉の奥まで飲み込んでしまった。
 「舌を使って舐めろ」
 言われたとおりに壮一は舐めた。AVビデオなどで見るシーンよりもずっと長時間、舐め続けた。
 「よしよし、いい娘だ。今日も腹の中を綺麗にしてやるぞ。バスルームへ行け」
 壮一はふらふらと立ち上がってバスルームへと向かった。
 「ネグリジェを脱げ。ブラジャーも取るんだ」
 壮一は全裸になった。
 「両手をついて、ケツをあげろ」
 壮一は四つん這いになって頭をふらふらさせていた。アヌスにゴム管が入れられ、浣腸液が注入された。覚醒剤のせいで、壮一は苦痛を感じていなかった。排泄の時だけ快感を覚えていた。
 頭からシャワーを浴びせられて身体を綺麗に洗われたあと、ベッドルームへと運ばれた。
 「もう一度舐めろ」
 少し萎えかかっている洋治のものをもう一度舐めた。勃起してくると、洋治はアグラをかき、壮一にその上に座るように命じた。背中を向けてアグラの中に座ると、洋治のペニスが壮一の中にズブリと入ってきた。
 「ああ・・・・」
 覚醒剤のせいだろうか。それだけで壮一に快感が沸いてきた。後ろから首筋にキスをされ、左の乳房が揉まれた。乳房は作り物で神経など通じてはいないはずなのに、不思議なことに感じるような気がしていた。
 洋治の右手が壮一のペニスを鷲づかみにする。親指で包皮が無理矢理剥かれて壮一は痛みに悲鳴を上げた。さらに乱暴にしごかれる。快感と言うよりも苦痛の方が大きかったが、それでも次第に勃起し始めた。
 洋治の左手が腰から腹に回されて、壮一を抱えるようにして壮一の身体を上下させた。壮一のアヌスの奥深くに洋治のペニスが進入を繰り返した。
 前後の刺激に壮一は、あっと言う間に上り詰めていった。壮一の目は虚ろで、口を半開きにして涎を流し続けた。
 ついには握られたペニスの先から白濁した液体がほとばしり出てきた。その直後、洋治も小さな叫び声をあげて身体を痙攀させた。壮一は、腹の中が精液で満たされるような感覚を覚えていた。

 洋治は壮一の横でいびきをかいて眠っていた。殺してやりたい衝動に駆られ、壮一は両手を洋治の首にかけようとした。
 洋治がいなくなれば、殺人罪などの罪は消せなくなるけれど、壮一は絵理子として安心して暮らしていけるのだ。しかも、壮一にこれほどの屈辱を与えた相手を葬り去れる。
 しかし、壮一にはそれができなかった。人を殺す行為はかなりの精力がいる。簡単には実行できないのだ。
 それに、鎖の付いた首輪が壮一の逃走を拒んでいる。鍵はリビングのソファーの上にある洋治の服の中にあって、手は届かない。洋治を殺したとしても、どこにも逃げられず、誰かに発見されるまで死体とともにいなければならないのだ。諦めるしかなかった。
 壮一は、シーツを引き寄せてベッドから降りて床の上で眠った。

 その日から壮一は毎日覚醒剤を打たれた。その覚醒剤は、どうも催婬効果もあるようで、洋治の要求に従ってしまうのだった。

 それから一週間目の夕方、洋治はやはり壮一に注射をした。抵抗しても無理矢理されることがわかっていたので、壮一は黙って腕を出した。
 前日と異なり、まったくどうもない。壮一は洋治に尋ねた。
 「今うったのは覚醒剤じゃないのか?」
 「違う」
 「じゃあ、なんなんだ?」
 「なんだと思う?」
 覚醒剤を打つときも洋治はそう聞いたが、想像もできなかった。いったい何の注射を打ったのだろうかと壮一は訝った。
 「絵理子になるのに必要なものだ」
 「絵理子になるのに必要なもの?」
 「そうだ」
 壮一はハッと思い当たった。
 「女性ホルモンなのか?」
 「絵理子になるんだ。必要だろう?」
 壮一は茫然とする。
 「そんなことは止めてくれ」
 「そんな願いをわたしが聞き入れると思っているのか?」
 壮一は項垂れる。人工皮膚で作った顔も胸も薬品さえあれば元に戻せる。しかし、女性ホルモンを使えば、元には戻せなくなる。
 「これも飲むんだ」
 洋治は、壮一に二種類の錠剤を手渡した。
 「これは?」
 「いいから飲むんだ」
 壮一は錠剤を手にしたまま固まっていた。
 「早く飲まないか! おまえには絵理子になって貰うんだからな」
 「絵理子、絵理子って、そんなに大事な女だったのか?」
 逆ギレして、壮一は洋治を睨み付けた。
 「そうだ。絵理子はわたしの最愛の女だ。何しろわたしの娘だからな」
 「な、なに!!」
 「娘ほど大事なものはない。他人の男にやるわけにはいかんのだ」
 「あんたは、絵理子と、絵理子と、・・・・ボクとしたようなことをしたのか?」
 「それが絵理子の望みだからな」
 これほど驚いたことはなかった。実の娘とセックスをしていたとは。
 「信じられない。よくも、父親と寝たものだ」
 「絵理子は、わたしが絵理子の父親だとは知らなかったのだ。生まれてすぐに養女に出されたから、わたしとは籍が違うんだよ」
 そう言えば、洋治には子供はいなかったなと壮一は思い出した。すると、絵理子は壮一のいとこに当たるなと壮一は思っていた。
 「おばさんとの間に子供ができなかったから、誰か他の女に産ませたんだな」
 「光子との間に子供ができなかったのは、わたしが作らなかったからだ。愛していない女の子供など欲しくはなかったのだ」
 「じゃあ、絵理子の母親を愛していたというのか?」
 「そうだ。わたしがホントに愛したのは絵理子とあの女だけだ」
 洋治は、懐かしく思い出すように言った。
 「そんなに愛していたのなら、何故、その女と結婚しなかったんだ?」
 「なぜ? すでに結婚していたからだ」
 「結婚していた? じゃあ、不倫なのか?」
 「法律的にはそうなる。しかし、わたしから彼女を奪ったのは、おまえの父親だ」
 『おまえの父親だ』と言う洋治の言葉に、壮一の頭は混乱し、爆発しそうになる。洋治の言うことが本当ならば、絵理子を産んだ女は、・・・・壮一の母親と言うことになる。となると、壮一は妹と結婚していたことになるのだ。そんなことは考えたくもなかった。
 「え、絵理子は、ボクの妹だというのか・・・・」
 「そうだ。種違いの兄妹だ」
 愛した女性が妹だったなんて! 妹だから、一目惚れしたのだろうか? 絵理子は兄と知らずに結婚し殺そうとしたのか・・・・。壮一は失神しそうになった。
 「しかし、絵理子とボクは似ていない」
 そう言いながら、壮一は壮一と絵理子の声がよく似ていて、トーンを少し上げると絵理子と間違えられていた理由が理解できた。
 「それは、おまえの父親とわたしが腹違いの兄弟だからだ。絵理子は、母親ではなく、祖母似なのだ」
 「え、絵理子は、そのことは知らなかったんだろうな」
 「当然だ。知っていたら、おまえとは結婚しないし、わたしの計画に荷担しておまえを殺そうとはしなかっただろう」
 「計画?」
 「おまえの父親に奪われたものをすべて奪い返すことだ。本来、会社もおまえの母親もわたしのものになるはずだったんだからな」
 「母さんは、絵理子のことを知らなかったのか?」
 「知るわけがない。死産だったと説明されているからな」
 それを聞いて壮一は少しは気が休まった。
 「おまえが絵理子にならなければ、これまでの経緯をすべておまえの母親に話す。おまえが血の繋がった妹と結婚し、事故とは言えその妹を殺してしまったと知ったら、悲しむだろうな」
 「そんなことはさせない!」
 「だったら、素直に絵理子になるんだな」
 壮一は黙り込む。黙り込んで考えていた。こうなったら洋治を殺して自分も死のうと。ところが、洋治がその考えを見透かすように言った。
 「おまえが素直に絵理子になる以外にもうひとつ方法がある。それは、・・・・わたしを殺して口封じをすることだ。しかし、それには問題がある」
 壮一は洋治を見つめる。
 「わたしを殺せば、おまえの、田倉壮一の冤罪を晴らす手立てが完全になくなる。冤罪を晴らすことよりも、母親に絵理子との秘密を隠すことを優先すれば、わたしを殺すことはメリットがあるだろう。しかし、ここにも問題がある。おまえはわたしを殺して死のうとでも考えているかもしれんが、おまえが死のうと警察に捕まろうと、絵理子の顔をした男であることがばれてしまう。絵理子の顔をした男が壮一だとばれた場合、妻である絵理子をも抹殺した殺人鬼のレッテルが貼られるだろう。おまえの母親の悲しみは今以上のものになるには間違いない。絵理子の顔をした男が壮一だとばれなかった場合、女の戸籍を持った男と壮一が結婚していたことになる。岡崎を殺した壮一がホモだと言うことになるな。いずれにしても、わたしを殺すことは大変なデメリットを背負い込むことになるんだ」
 洋治の意見をもう一度反芻してみた。どう考えても、洋治の言うとおりだった。
 「心は決まったか?」
 返事をせずに、壮一は手にした薬を飲んだ。壮一は、洋治のそれほど巧みではない話術に丸め込まれてしまった。それは、愛した女性が妹であったと言われ、しかも誤って殺してしまったという状況に、動揺していたせいであった。
 「わたしの話が理解できたようだな。それでいい」
 洋治は嬉しそうに壮一の肩を抱いた。壮一はまだ諦めていたわけではない。洋治を油断させて壮一の冤罪を晴らす方法を見つけようと決めていた。それが見つかれば、あとは事実を話すことによって、わかってくれると思ったのだ。

 この日を境に、壮一は洋治の言うことを大人しく聞くようになった。毎日卵胞ホルモンと黄体ホルモンを飲み、週に二回女性ホルモンのデポーを打たせた。壮一はゆっくりではあるが確実に女性化していった。
 さらに、元々その素質があったのか、洋治によって毎日のように調教され、壮一はマゾへと変貌を遂げていった。
 そのころになると、洋治は壮一を拘束することはなくなり、自由に外出することを許してくれるようになった。
 洋治は壮一に気を許し、油断しているように思えた。壮一が鎌をかけると、事件の核心らしきことに触れることがあった。もう少しだと壮一は洋治に媚びを売った。しかし、有力な情報は得られなかった。時間ばかりが過ぎ去っていった。

 そんなある日、壮一は和服の喪服を着て新橋駅前のホテルの玄関でタクシーを降りた。フロントマンに声をかけると、壮一の姿を頭の先から足元まで何度か舐めるようにして見た。男にとって、喪服姿の女はそそられるものらしい。
 「田倉です」
 「田倉絵理子様ですね。401号室をお取りしてあります」
 「ありがとう」
 キーを受け取り、エレベーターで4階へ上る。401号室の中でソファーに座って待っているとドアがノックされた。ドアを開けると洋治が立っていた。
 「あなた、早かったのね」
 この頃には、壮一は女言葉を使い、洋治に対して、『あなた』と呼ぶようになっていた。
 「ああ、仕事が早めに済んだからな。・・・・喪服が似合うな」
 「馬鹿ね。どうして男の人はみんな喪服の女が好きなんでしょうね」
 「夫を亡くした未亡人というものは、みんな男を欲しがっていると思っているからだよ。まあ、AVの見過ぎだな」
 「それならわたしも昔見たことがあるわ」
 「ほう。あんなもの、おまえは見ないと思っていたが」
 「わたしだって、それくらい見るわよ」
 「そうか。じゃあ、始めてくれ」
 「電車から見えるわ」
 洋治は窓際に立っているのだ。そうして壮一にフェラチオを要求していた。
 「だからいいんだ」
 壮一に恥ずかしい思いをさせる。それが目的だった。壮一は躊躇わない。恥ずかしい行為を他人に見られることで快感が得られるからだ。
 壮一は洋治の前に跪き、ズボンのファスナーを下ろして、まだ半立ちのペニスを取り出して口にくわえた。ゆっくりと頭を前後させたり、舌で舐めたりする。電車が通るたびに誰かが見ているような気がして壮一は興奮した。ペニスの先からドクリドクリと先走り汁が出てくるのを感じてさらに興奮していった。
 「さあ、攻守交代だ」
 壮一は立ち上がって窓に向って立つ。洋治は、壮一の着ている喪服の裾を持ち上げ、ショーツを下ろした。壮一は足を心持ち広げて受け入れの準備をする。
 洋治の指が壮一のアヌスをまさぐると、まるで女の腟のようにそこが濡れていた。洋治はニヤリと笑って、屹立したペニスを壮一の中に突き立てた。
 壮一は、ガラス窓に両手を広げて目は虚ろに口は半開きにして喘ぐ。フェラチオの行為はよくよく見ないとわからないが、このシーンは、ちょっと見ただけで窓際に立つふたりがセックスをしているのは明らかだ。実際、何人もの乗客が山手線からふたりの様子を見て、股間を堅くしていたのだった。

 夜の代々木公園でもふたりは他人の目を気にせずに堂々とセックスにふけった。勿論、壮一が男だとばれないようには気配りをしていた。

 またあるときには、古びた和風の旅館を使った。壮一はちょっと目立つ振り袖を着てその旅館へ入っていった。
 部屋に入ると洋治はすでに来ていて準備を始めていた。
 「絵理子、その椅子に座れ」
 「はい」
 椅子に腰掛けると、壮一は日本タオルで猿轡をされた。この猿轡には本来の意味はない。ただの飾りだ。
 洋治は、壮一の胸の上下に縄をかけ後ろ手に結んで、さらに天井の梁へと引っかけた。縄を引くと、壮一の身体が宙に浮いた。足袋を穿いた壮一の足が畳に届くか届かないかという位置で縄を固定してから、着物の裾をまくり上げた。着物の下に腰巻きしかしていない壮一の下半身が露わになった。
 「ビキニラインの処理をきちんとしないか!」
 そう言いながら、洋治は壮一の股間に剃毛用のクリームを塗ってカミソリで剃り始めた。じょりじょりじょりと壮一の陰毛が剃り下ろされていった。10分後には、壮一の股間には陰毛はなく、まるで子供のようになっていた。
 「これも剃り落としてやろうか?」
 カミソリの刃でペニスの根本をとんとんと叩く。壮一はイヤイヤと首を振った。洋治は、カミソリを道具箱へ戻し、いつもの浣腸用の道具を取り出した。
 「今日はいつもの倍、入れてみるかな」
 壮一はブルブルと震えた。洋治は、壮一のアヌスの中にゴム管を挿入して固定し、浣腸液を注入していった。1000CCのイリゲーターがすぐに空っぽになった。洋治は浣腸液をつぎ足し、さらに注入した。壮一が喘ぎ始める。腹がパンパンに張って蛙のようになった。
 ゴロゴロと腹が鳴るのが外にも聞こえた。壮一は脂汗を流し喘ぐ。その様子を洋治はニヤニヤしながら見ていた。
 「もうだめ。もう許して・・・・」
 緩い猿轡の間から壮一が懇願した。
 「まだまだ」
 「お腹が破れてしまう」
 「まだ破れてはいない」
 「アア、もう許して」
 「ものが言える間はまださせられない」
 そう言われて壮一はぐっと歯を食いしばった。
 「ああ、あああ、はああ・・・・」
 壮一の呼吸が荒くなり、全身の力が抜けてきた。それを見た洋治は、縄を緩めて壮一を下ろしていく。壮一は立っていられずに膝を突いた。そこに大きなバケツが据えられ、ゴム管がすっと抜き去られた。
 壮一のアヌスから黄色の液体がほとばしり出る。次から次へと。苦痛の表情が安堵の表情へと変わっていった。
 「どうだ?」
 「ハア、気持ちがいい」
 「そうか、そうか。もう一度やるか?」
 「ええ」
 さらに二度の大量浣腸が行われた。壮一の腹の中は完全に空っぽになった。

 壮一は、両膝を付いた状態でつるされたままである。真っ白な尻が捲り上げられた着物の裾から覗いていた。洋治は、その尻を撫でながら、壮一のアヌスへ舌を這わせた。壮一が歓喜の声を上げる。しばらくそうしたあと、洋治は電動ディルドーを取り出して、壮一のアヌスの中に挿入していった。このディルドーは、クリトリス刺激用の突起がないもので、根本まで挿入が可能だ。約25センチのそのディルドーのほとんどが壮一の中に吸い込まれていった。
 洋治は抜けないようにヒモでディルドーを固定するとスイッチを入れた。壮一がその可愛い口を半開きにして喘ぐ。その口の中に、洋治はいきり立ったペニスを押し込んだ。喉の奥を突かれて壮一はグエッと音を立てるが、その瞬間にさらに奥へと押し込まれる。壮一は白目を開けて死にそうに喘いだ。引き抜かれ安心したかと思うともう一度入れられる。それが何度も繰り返された。そうして、喉の奥と言うより、胃の中に直接洋治の精液が注入された。壮一は半ば気を失った状態でつり下げられていた。

 壮一は本来の目的を見失ってしまった。洋治の屈辱的とも言える要求に従ってさえいれば、壮一にとって不利な秘密を洋治は決して漏らさないことがわかったからだ。
 「それに、今更・・・・」
 田倉壮一の冤罪を晴らしたところで、何のメリットもないことがわかっていた。回復した名誉は、ほぼ女になってしまったことで帳消しになるだろう。ここまで女性化してしまった壮一を見たら、絵理子が事故で死んだなどと言うのは言い訳に聞こえるし、殺して絵理子に成り代わったという方が正しく聞こえてしまう。さらに叔父の罪を天下にさらすことで、壮一は快楽の手段を失ってしまう。
 壮一は現在、田倉物産の株式の40パーセントを所有する大株主で生活に何の不自由もない。壮一は、壮一であったことを忘れ、田倉絵理子として生きることを選ぶ以外に道はなかった。