休みの日や授業の合間を縫って、裕子(雄一)とデートを重ねた。裕子(雄一)は手を握る以上のことをなかなか許してくれない。互いの苦労話を延々と話す日々が続いた。
俺が大学2年になった夏休み、裕子(雄一)はようやくキスだけを許してくれた。その時、裕子(雄一)の胸に手をかけたら、目をつり上げて怒り、頬を思いきり撲たれた。しかも、それから一ヶ月もデートしてくれなかったばかりか、電話にも出てくれなかった。直接裕子の家まで行って、土下座して謝ってようやく許してくれた。
裕子に嫌われたくなかった。いつかは裕子と結ばれる日が来る。それを信じて、裕子(雄一)が許してくれるまで待つしかなかった。
俺は裕子(雄一)と舞鶴の海岸沿いにあるモーテルの中にいる。裕子(雄一)は下着姿だ。まだ終わっていない。これからだ。
「ホントにいいんだね?」
裕子(雄一)はこくりと頷いた。俺の息子はもうこれ以上堅くならないくらいにいきり立っていた。
俺は裕子(雄一)の目を見た。女として、俺を受け入れることを覚悟した目だ。
「何してるの? 早く抱いて」
ようやくここまで来たのに、俺は躊躇っていた。愛する裕子を蘇らせるために、無断で雄一の魂を裕子の中に閉じこめ、そのことを知らせないで抱こうとしているのだ。心が痛んだ。
迷ったあげく、俺は告白することにした。もし告白して、裕子(雄一)が俺を許してくれず、裕子(雄一)を抱くことができなくなっても、黙って裕子(雄一)を抱いて、心に秘め事をするよりはいいと思ったのだ。
「裕子。その前に俺の言うことを聞いてくれ」
「なに? ここまで来て何を聞けと言うの?」
「実は・・・・、実は、魔法をかけたのは俺なんだ」
「魔法? 何の魔法?」
「男だったおまえの魂を裕子の体の中に閉じこめ、俺の魂がこの佐竹雄一の身体に入るようにした魔法だ」
裕子(雄一)は俺の顔をジッと見つめた。沈黙の時間が過ぎた。
「わかっていたわ」
「えっ!」
俺は驚きを隠せなかった。
「いつ? いつ、知ったんだ?」
「わたしが裕子になってすぐにあなたに電話したわね」
「アア、よく覚えている」
「元に戻る方法を見つけましょうって言ったわよね」
「ああ」
「あれから半年ほどした頃、どんな望みでも叶えてくれるって言うおばあさんを見つけたの」
「大阪のか?」
「そうよ。おばあさん、あなたに、西達郎にその魔法を教えたって言ってたわ」
「元に戻る方法も教えて貰ったのか?」
「ええ」
「半年後って言ったら、俺の身体はまだ生きていた頃だろう? 元に戻ることができたんじゃないのか?」
「3年前、あなたに言わなかったかしら?」
「えっ? 何を?」
「二条城であなたに会ったとき言ったでしょう? わたし、こんなに綺麗だから、男にちやほやされて嬉しいって。女の子の服を着るのも楽しいって」
「あ、そう言ってたな」
「だから、元に戻りたくなかったの。佐竹雄一に戻っても、いいことはないって思ったから」
「キミの意志で元に戻らなかったというのか?」
「そうよ」
「そうだったのか・・・・。でも、俺の身体が死んだとき、もう元には戻れないって泣いていたじゃないか?」
「あれはポーズ。電話じゃ、女になって嬉しいなんて言えなかったの」
「そうか」
「ただ、無断でわたしにこんなことをしたあなたが許せなかったわ。だから、ずっとあなたを拒否していたの」
なるほどと俺はようやく理解できた。
「でも、今日は俺に抱かれるつもりだったんだろう?」
「ここまで来たら、あなたは必ず告白する。わたしはあなたとずっとつき合ってきて、そう確信していたの。あなたはそう言うヒトだって。思った通り、あなたは告白してくれたわ」
「もし告白しなかったら?」
「そんな仮定は無意味よ」
「そうだよな」
「きちんと告白してくれたから、許してあげる」
「ありがとう」
「ところで、この手紙、あなたが出したの?」
裕子(雄一)が古びた便箋を差し出した。俺はその文面を見てびっくりした。
「なんだ? こりゃ?」
その便箋には、こう書かれてあった。
『よう、雄一。どうだい、その娘は。気に入ってくれたかな? なかなかカワイイだろ? くくく。慣れない病院生活で大変だろうなあ。おれが誰かって? それを知っても仕方がないだろうが、もう一人のお前、とだけ言っておこうか。お前はこれから一生その身体にいることになるぜ。その娘の身体は特別なんだ。入院してたぐらいだからなんとなく分かるだろうがな。どうやら、その娘には魂がなかったらしいぜ。なぜなかったかなんざ知らないがな。だから戻れないんだよ。これからもずっとだ! せいぜいその娘としての人生を楽しんでくれよな。おれはお前としての人生を楽しませてもらうぜ。こっちのことは心配しなくていいぜ。誰も気付いちゃいないからな。それじゃあ、もう会うこともないだろうが、元気でやってくれよな。くくく。』
「その手紙を受け取ったあと、あなたに電話したんだけど、あなたの反応からすると、その手紙を書いたとは思えなかったの? どう?」
「こんな手紙、書いた覚えはないよ。書くはずがないんだ」
「どうして?」
「だってさあ。こんな手紙を出せば、キミに恨みを買って、先々つき合って貰おうと思っても絶対にダメだと言われないか?」
「そうなのよね。じゃあ、誰が出したんでしょう?」
「あの婆さんかな?」
「わたしたちの秘密を知ってるのはあの人しかいないわね」
「俺が黙って魔法を掛けたのをキミに知らせておきたかったのかもしれないな」
「そうかも・・・・」
裕子(雄一)は便箋を破り捨てた。
「ひとつだけ聞いておきたいことがあるの」
「何を?」
「わたしは、姿は裕子さんかもしれないけれど、人格はあなたが愛した裕子とは違うわ。ホントにわたしを愛してくれる?」
「キミは裕子だ。愛するとも」
「わたしの姿だけを愛してるんじゃないの?」
「・・・・初めはそうだったかも知れない。だけど、今のキミとはもう3年もつき合ってるんだよ。今はキミのすべてを愛しているよ」
「ホントね?」
「本当だとも。神に誓って」
「自分に抱かれるって言うのは、変な気持ち」
「いいんだね?」
「ええ。覚悟はできているわ」
重ねてきた裕子(雄一)の唇に俺は唇を合わせた。
で、スムーズに裕子(雄一)と合体できたかというと、そうは問屋が卸さなかった。俺の堅くなった息子が裕子(雄一)の股に触れたとたん、裕子(雄一)はベッドから飛び出したのだ。
「ダメ、ダメ。そんなに大きなもの、ダメよ」
「ダメだっていっても・・・・」
俺はベッドの上に正座して、溜息をついた。溜息をつきながら、全裸の裕子(雄一)を見てニヤリと笑った。
「見ないでよ! エッチ!!」
「エッチって、これからセックスしようっていうのに、そんなこと、言うかね?」
「とにかく向こうを向いて。見ないでよ」
「わかった。わかった。でもさあ、これくらいの大きさ。普通だよ」
「そうなの? そんなに大きかったかな」
裕子(雄一)は床の上に座り込んで俺に話しかけた。
「そりゃ、少しは発育して大きくはなったけど・・・・」
「絶対無理。そんな大きなもの、入らない!」
「やってみなきゃわからないよ」
「無理よ。指だって入らないのに」
「はあ?」
唖然とする俺を見て、ハッと気がついたように裕子(雄一)は手を口元に当てた。
「指を入れてみたのか?」
「・・・・ちょっとだけ。ちょっとだけよ」
「キミがそんなことをするとは思わなかったな」
イヤ、あの時だって、喜んでオナニーしたのだ。しないと思うのが間違いだ。
「わたしだって、マリア様じゃないんだから、オナニーくらいするわよ」
「そうだよな」
「幻滅した?」
「あ、いや。それが正常の女の子だろうから」
あの15人のうち、若い女の子はみんなそうだったから、そうなんだろうなと俺は思った。
「よかった」
裕子(雄一)は安心したような目を俺に向けてきた。
「毎日するのか?」
「毎日なんてしないわよ。ときどき。・・・・あなたとデートしたあと」
裕子(雄一)は恥ずかしそうに下を向いた。
「はっはあ。ホントはずっと前から俺とエッチしたかったのに、俺のした仕打ちが許せなくて、我慢してたんだな?」
「・・・・そう」
「そんなことなら、もっと早く告白すればよかった」
「そうかも。でも、やっぱり、無理。入らない!」
「みんな、ちゃんとやってんだから、大丈夫だよ」
「ホントに?」
「ホントさ」
「じゃあ」
裕子(雄一)がベッドに戻ってきた。俺の息子は半立ちになっていた。
「ホントに入るかな?」
やはり心配そうに裕子(雄一)が漏らした。俺は、押さえつけるようにして裕子(雄一)を抱きしめた。裕子(雄一)はようやく観念したようだ。
「裕子、裕子、裕子、裕子。愛しているよ」
俺は裕子一筋。この年まで女性経験はまったくない。雑誌やビデオを見て学んだことを実践していった。
「何て素敵なおっぱいなんだ」
俺は舌を這わせ乳首を吸った。
「引き締まったウエストだ」
その感触を手の平に感じた。
「柔らかいお尻だなあ」
ボリュームがあるのに柔らかかった。俺は裕子(雄一)の両足を割って入り、女の部分を見た。ビデオで見たどんな女のものより陰毛は薄かった。クリトリスは小さく可愛かった。襞もわずかに色素が付いている程度だった。
俺は舌を這わした。裕子(雄一)は腰を浮かせる。
「どう?」
「いい。気持ちいい」
俺は一生懸命舌を使った。
「準備はいいかな?」
「わからないわ」
俺だってわからない。ともかくチャレンジしてみることにした。俺は、ずり上がって息子をその場所にあてた。
「行くよ」
「怖い・・・・」
(もう雄一じゃない。間違いなく裕子だ)
俺は力を込めた。グリッと先端が入った。
「い・た・あ・あ・あ・い・い・い・・・・」
ホテルの外まで響くんじゃないかと思われるような声で、裕子(雄一)が叫んだ。
「だ、大丈夫か?」
「大丈夫じゃない。痛い。痛い。もう止めて!」
「もう、ここまで来たんだよ」
「イヤ! もうイヤ!! 止めて! 早く!!」
抜こうとしたときには俺はもう限界に達していた。
「ダメだ。もう行ってしまう・・・・」
俺は無理矢理裕子(雄一)の中に押し込んだ。奥まで辿り着かないうちに俺は射精していた。
「おっ、おっ、おうう・・・・」
俺としては射精したことで喜びがあったけれど、裕子(雄一)は苦痛の表情を浮かべているばかりだった。
破爪の血が混じった精液が、裕子(雄一)のあそこから流れ出てくるのを見ながら、俺は感激していた。
「そんなに痛かったのか?」
「まだ痛いわ。死ぬかと思った・・・・」
「そうなのか・・・・」
「あの時は気持ちよかったんだけどな」
ぽつりとそう言った。
「えっ? 何て言った?」
「あ、なんでもないわ」
あの時とは、恐らく熊本の主婦、木下美歌の中に雄一を送り込んだときのことだろう。
「何回かすれば、痛くなくなるよ」
「そうなんでしょうけど、いつのことかしら?」
裕子(雄一)は不安そうに俺の顔を見た。
友人にそんなに痛がるものかとこっそり聞いてみたら、準備が足りないんだ、前戯が下手なんだと一蹴された。
一週間後、再チャレンジしたときには、俺は時間をかけて裕子(雄一)を愛撫してやった。Gスポットのありかも聞いていたので、充分刺激してやった。そうしてやると、指がスムーズに奥まで入った。
「今日は大丈夫だろう」
裕子(雄一)は少し顔を歪めていたが、なんとかピストン運動して裕子の中に吐き出すことができた。
「どうだった?」
「ちょっと痛かったけど、この前ほどじゃなかったわ」
「そうか。それはよかった」
「でも、行かなかったわ」
「えっ? 気持ちよさそうにしてたじゃないか?」
「少しは気持ちよかったんだけど・・・・」
裕子(雄一)は不満そうにしている。無理矢理裕子になって貰ったんだから、何とか行かせてやらなければと、俺は奮闘した。
しかし、どうしても行かせることができなかった。
その後も週に一回程度、裕子(雄一)とベッドを共にした。避妊はちゃんとやっている。お互い、学生同士なので、妊娠させるわけにはいかないのだ。
俺は、毎回満足し、裕子(雄一)もそれなりに満足はしているものの、やはり行くことができていないようだ。時々不満そうな顔をする。
正常位ばかりじゃなくて、深く入ると言うからバックで挑んでみたり、騎上位などもやってみるけれど、行けないようだ。
「いつも頑張ってくれるのに、行けなくてごめんね」
「キミが謝ることはないさ。俺のやり方が悪いんだ」
「いつもあなたばかりに努力させているから、今日はわたしがサービスしてあげるわ」
「えっ?」
「フェ・ラ・チ・オ。イヤ?」
「とんでもない。いいのか?」
裕子(雄一)は小さく頷いた。友人たちの話を聞いていると、彼女にフェラチオをやって貰ったという話がよく出ていた。俺だって、裕子(雄一)にやって貰いたいのは山々だったのだが、俺の方からは言い出せないでいた。俺は喜んで息子を差し出した。
裕子(雄一)のざらざらした舌触りが何ともいえなかった。
「いてっ!」
歯があたったのだった。
「ごめん」
何度かそう言うことがあったが、最後の方は、うまく舐め回してくれた。
「ゆ、裕子・・・・。行きそうだよ」
「どうしよう。出ちゃったら、どうしたらいいの?」
「口で受け止めて、・・・・よかったら、飲んでくれ」
「そうするのがいいのね」
「イヤだったら、吐き出しちゃってもいいんだよ」
「・・・・いいわ。飲んであげる」
射精するとき、裕子の歯にあたってちょっと痛かった。裕子(雄一)が俺のものを飲み下したことを確認したとき、初めて裕子(雄一)としたときよりも嬉しかった。