臨時記者会見

日時:平成14年11月19日(火)午後1時30分

場所:県政記者室


■ラオス人民民主共和国・カンボディア王国・タイ王国訪問の概要報告
 それでは臨時記者会見をさせていただきます。
 この度、ラオス、カンボディア、タイから招待を受け、訪問してまいりましたので、その時の模様を写真を見ながらご説明いたします。
 まず1ページをお開きください。
 最初はラオスですが、先般、東京でブンニャン首相とお目にかかり、その後ぜひ1度ラオスに来てもらいたいとお手紙をいただきました。またトンルン副首相が大分に来られて一村一品の実情を視察され、ぜひラオスで一村一品運動の講演をしてほしいという話がありましたので、この度訪問しました。
 ラオスの首府はヴィエンチャンというところで、人口約65万と大分市よりもちょっと大きいんですが、高層建物もなくて非常に静かな町であります。
 所得水準も非常に低いのですけれど、地域の人がのんびりと人生を豊かに楽しむというか、そういう感じのところであったように思います。
 ラオス人民革命党のセンターにおいて政府閣僚、各県知事、政府及び県の幹部の方など約400名の方々を前に一村一品運動の講演をしました。
 お手元に現地の新聞がありますが、「これからラオスの地域活性化、特に貧困からの脱出のために、それぞれの地域の特産品をつくり所得を上げていこうという一村一品運動のやり方をぜひ取り入れたい」、というブンニャン首相のお話が載っています。
 大分県の一村一品運動の紹介の記事が「ヴィエンチャンタイムス」に3回にわたって掲載されました。私が英語で書き、JICAの雑誌に出したものをそのまま3回にわたって掲載されたものであります。
 講義が終わったあと、ラオス国立大学の名誉教授の称号をいただきました。
 中国の南京師範大学や江西農業大学からもいただきましたが、今回は国立大学の名誉教授の称号をいただきました。
 またブンニャン首相と会見をいたしました。首相は「大分の一村一品運動はラオスの社会経済の発展に貢献するものと期待している」と話されました。ここでは「一郡一品(ヌン・ムアン・ヌン・パリタパン)運動」として一村一品運動導入を閣議決定しており、それぞれ自分たちの地域で自主自立、創意工夫によって運動を広めようとしております。
 それから次にカンボディアにまいりました。
 カンボディアのフン・セン首相やソク・アン官房長官も大分にこられて現地を視察されましたし、私も昨年、カンボディアにまいりまして、大分県とカンボディア王国との間で友好協定も締結いたしたところであります。
 先に東京で一村一品の展示会をしたタイのシルクも大変有名でありますが、カンボディアシルク、それから竹製品、こういったものを中心にいろんな地域で特産品をつくっていこうとしております。
 ここで「第8回アジア九州地域交流サミット」が開催されたわけですが、フン・セン首相もサミット冒頭に、「この貧困からの脱出のために、地域における特産品をつくることによって県民所得を上げていく。そのために一村一品を学びたい」と述べられました。
 今回のサミットのテーマは、「地域間交流を通じた人材育成・地域産品の開発推進と持続的な観光事業開発」でした。こういったことについて、福岡、熊本、鹿児島、沖縄の出納長さんや部長さん、アジア9カ国46地域からの代表が参集して、それぞれの地域の実情や経験談を話されました。
 ソク・アン官房長官が議長を務めまして、午前中はカンボディアの11地域の知事さんが、それぞれの地域の一村一品の現状についてお話をいたしました。
 アンコールワットのあるシェムリアプの知事さんは、「アンコールワットも内戦で多くが破壊された。観光客は次第に増えてきてはいるものの年間100万人に達していない。大分の湯布院という町は、アンコールワットのように世界の三大遺産と言われるようなものはないにも関わらず、年間380万人もの観光客がやってきている。こういった湯布院のノウハウを学びたい」ということを言われました。「このアンコールワットも一村一品の一つとして、これからインフラの整備と並んで観光開発にさらに努力をしていきたい」というような話がありました。
 同時に、2ページの写真にありますが、大分カンボディア協会の皆さん方も一緒にまいったわけでありますが、会長の曽根崎昭三さん、この方はライオンズクラブで集めたお金を寄付され、内戦で破壊された小学校の再建に尽くされた方でございます。
 3ページは「第8回アジア九州地域交流サミット」の模様です。ソク・アン官房長官の歓迎あいさつ、フン・セン首相の基調講演、その下はサミットに参加された中国、インドネシア、ラオス、マレイシア、フィリピン、タイ、ヴィエトナム、カンボディア各国の知事、または副知事さんたち。
 こうした方々が集まって、それぞれの地域の経験談をお話しされましたが、中国の江蘇省の副知事さんからは、「こういった会議は非常に有効だから、また引き続きやるために、幹部クラス、部長クラスで、スタンディングコミッティ(常任委員会)というものをつくって引き続きやったらどうか」という提案も出されました。
 4ページの写真ですが、こういう形で会合が開かれ、それぞれの地域の人たちが4分から8分ぐらいの持ち時間で話をされました。特にカンボディアの地域の市長さんから、「自分たちの地域ではいろいろ物を作るけれどもなかなか売れない。また物を作っても、包装の技術がまだ十分でない。だからもっと特産品開発の細かい技術を勉強したい」という話がございましたので、私は大分のプレゼンテーションとして、吉四六を手に「吉四六の瓶もガラス瓶じゃなくて、こんな素焼でつくるとよく売れるようになる。特産品開発の時には素材自体も大切だが、パッケージ、包装も非常に努力していかなければならない」と申し上げました。皆さん、それぞれの経験で話されておりました。
 やっぱりカンボディアは農業国ですから、淡水のエビとか、燻製の魚とか、もちろんシルクや竹製品、また赤いトウモロコシ、こういったものがこれから物を良くすればかなり輸出増の可能性があるんじゃないかとか、またマーブル、大理石で女性のアクセサリーをつくっていくような特産品の可能性とか、いろいろとそれぞれの地域での経験談、また問題点、また指導して欲しいというようなお話が出されました。
 農業中心で行くと、やはり豆とか、特にコショウ、これは日本のODAでぜひもっと大きくやってもらいたいという話がありました。
 この国の大使の話ではODAの額は東南アジアではカンボディアが大変大きいという話も聞きました。
 最後に記者会見をいたしまして、今後このサミットをどうするかということについて、スタンディングコミッティ(常任委員会)を作ったらという提案もありました。今後は大分県の溝畑企画文化部長、国際交流課を中心に担当部長、担当課長クラスでそういったことも一緒に検討していくということで結論は出ないままに解散をいたしました。
 写真の5ページを開いていただきたいんですが、翌日はカンボディアの市町村長さん、知事さん方が集まり「アジア一村一品運動セミナー イン カンボディア」が開かれ、私が講演をいたしました。その後、タイのタクシン首相がぜひ一緒に食事をしようということで、ご一緒にお話しをしました。その後、夜中の飛行機で帰ってまいったわけです。
 タイでは、すでに昨年から「ワン・タンボン」、「タンボン」というのはビレッジという意味ですが、「ワン・タンボン・ワン・プロダクト(一村一品)」ということをタクシン首相は提案され、1つの村に100万バーツ、300万円の融資を行って、特にタイシルクや竹製品、こういったものについて、国際的なデザイナーを呼んできて、デザインをリファインしました。そして東京の恵比寿で第1回の展示会をいたしました。
 これはテレビや新聞でも一村一品が逆上陸したという記事で出ておりましたが、タイでは一般のバイヤーに展示して、まず最初にそういった自分たちの品物をブランド化して、国際商品としてやっていこうと。それから貧しい農業県などにあるいろんな農産物をピックアップして、これをまたさらに磨きをかけていい品物を作っていく。こういう方式でやっていきたいということで、タクシン首相の顧問にパンサックさんという大学の先生がおりますが、この先生がわざわざバンコクからプノンペンまでまいりまして、この一村一品セミナーの時にも講演をされてタイの一村一品の作り方、やり方を説明いたしました。
 中国でもこの前、曽慶紅さんが大分にやってきて、江蘇省、陝西省、また上海などいろんな地域で一村一品運動を推進しておりますが、インドシナ半島にのタイ、ラオス、カンボディアの3国においてもトップが号令して、この一村一品運動がこれから始まろうとし、また具体的に進みつつあるということで、これからも民間ベースでいろんな交流も続けていきたいという話をしたわけでございます。
 その時の模様は現地の新聞に書かれておりますが、「ラズマイ カンボディア デイリー」という新聞は、「カンボディア政府は自国の発展にまだ満足していない。さらに仕事を発展させていきたい」というフン・セン首相の話を掲載しております。
 それから、華僑の方もたくさんおりますので、中国語の新聞にもこういった「カンボディアの農産品、食品加工業の投資チャンス」、こういう記事が出ております。フン・セン首相は、貧困からの脱出のための特産品の開発に力を入れたいということを非常に強く言われておりました。
 ラオスにおける現地新聞もございますので、ご参考までに。
 農家の方が頭を抱えてる漫画がこの「ビエンチャンタイムス」に出ております。ここには「私は10の作物を作っているのに、どうして日本においてはたった一つの作物を作ることになるのか」と、質問みたいな嘆きみたいなことが描いてあります。
 どうしても、“一村一品”というと町中、村中全部同じ物を作るというような誤解をされる人が多く、よく質問されるんですが、そういう漫画がここに描かれておりまして、大変興味が深かったんですが、日本の農家もやっぱり畜産もやれば、椎茸も作れば、お米も作るという兼業農家です。例えば大野郡の三重町では、椎茸が特産品として一番よいことから三重町の一村一品は椎茸ということでありますが、もちろん農家の中には椎茸を栽培しながら畜産もやれば、お米も作るという兼業農家がたくさんいるわけです。そういう話も私は交流の中で申し上げておきました。
 こういったことで、これからもこの民間主導のローカル外交というものを彼らも大変期待しておりますので、またこちらも大いに応援をしていかなければならないと、このように考えている次第であります。
 
 
 
※知事発言内容については、単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理のうえ、作成しています。
[記録作成:企画文化部広報広聴課]

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