平成14年仕事始め式 知事訓示
1月6日(月)
正庁ホール

 皆さんあけましておめでとうございます。今年のお正月は快晴に恵まれました。ご家族そろってよい正月を迎えられ、また年末年始にはゆっくりと静養をされまして気力充実して仕事始め式に臨まれたことと思います。

■ キーワードは「望(のぞみ)」
 京都の清水寺の森清範(せいはん)貫主が昨年一年の世相を表す漢字として「帰」と漢字一字で書いたように、私は今年の県政のキーワードを「望(のぞみ)」としました。
 今年は新しい展望を大分県に開いていく年です。またそのような年にしたいものです。
 今年は干支で「ひつじの年」。ひつじは、動物の羊という字もありますが、未来の「未」という字を書いてひつじとも読みます。今年は新しい未来を開いていく年、物事が新しく出来上っていく年です。
 年末年始にかけて、新聞やテレビで今年の経済の見通し等について様々な人が評論していましたが、今年の平均株価は悪い時には7000円台、良くなっても9000円台で、1万円には到底達しないとの見通しをする人が多かったようです。
 依然として景気は、不況から好況に転じていくことはなかなか見通せません。今のままでいくとデフレが食い止められない状態が続くことが心配されます。
 イラク問題を巡っての国際関係は、今年上期に緊張のピークに達する事態になるかもしれません。また北朝鮮関連でも、拉致問題よりも核燃料の問題を巡ってアジアで緊張関係が高まりそうです。そういうことで国際的にも国内的にも依然として厳しい情勢、緊張の1年になろうかと思っています。
 しかし、そういう状況にあっても大分県では、東芝が約2000億の設備投資をして新しい半導体の製造棟を建設することになりました。また、豊後高田市の中核工業団地でTRI大分AE(東海ゴム)が新たに杵築のキヤノンマテリアル向けの部品製造棟を増設します。さらに中津のダイハツ工業も中津港湾の整備と並んで16年末操業開始を目指して2月17日に起工式を行うことになっています。
 
■環境と安全と景気・雇用対策の年
 本年は環境と安全の年です。これからの男女共同参画社会の拠点となる「女性・消費生活会館」が4月にオープンします。また環境立県を進めていくうえでの研究拠点となる新しい衛生環境研究センターも2月に完成しますので、女性や生活者に安全安心で暮らしやすく、しかも環境にも優しいおおいたづくりが進むものと期待しています。そういった訳で、大分県は、非常に厳しい日本全体の中で、明るい展望がだんだんと開けていく年になると私は考えています。
 今年はまず第一番目に、厳しい経済情勢の中で景気回復や雇用対策に重点を置いてまいります。国の補正予算を県も受け入れて、2月議会で補正予算を提出して雇用の場づくり、そして景気対策に力を入れます。まず景気回復は大分県からとの意気込みで皆さんも頑張っていただきたいと思います。
 もう一つはスローフード運動です。「身土不二」(注)で、ファーストフードに代わって安全な地場の一品を手間をかけ作った食材を食べることが健康によいのです。新しい食生活改善運動がいま全国的に広がっていますが、大分県ではスローフード協議会を立ち上げ、地産地消運動の一環として一次産業の振興を図ってまいります。
 4月28日から大分スポーツ公園を主会場に「全国都市緑化おおいたフェア」が2ヶ月間開催され、約100万人の来場者を見込んでいます。100万人の方が大分にやってくることで観光・交流の促進、そして大分県の景気浮揚にも大きく役立つのではないか思っていますので、皆さん一致団結し、新しい展望が開けていく「望みの年」にしていきたいと思っています。
 来る4月には県政の舵取りを行うトップも交代して新しい県政がスタートします。トップ交代が大分県の新しい創造の起爆剤になることを心から祈念します。
 皆さん方、どうかこの1年、健康に気を付けて前向きに、望みを胸に抱いて大分県浮揚のために、それぞれの職場で頑張っていただきたい。よろしくお願いします。
 
(注)14世紀の仏教書に出てくる言葉で「人間の身体はその住んでいる土地・風土と切り離すことはできない。ひとは身近な四里四方で生産されたものを食して生きるのがよい。暮らしている土地で旬に採れたものを育て食べることが健康のため理にかなっている。」との意味で使われています。

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