「にっぽにあ・日本発見」 (2001年No.18 (株)平凡社発行)
特集★ワールドカップがやってくる!  より
 

 
 

ワールドカップ開催地の横顔
2002年6月、日本列島は、ワールドカップ開催とともに、これまでにない熱狂こ包まれていることだろう。熱狂の発信地となる日本の10地域では、いま、大会に向けて着々と準備を進める人びとがいる。その人びとの姿を通して、開催各地の姿を紹介しよう。



大分県大分市/大分スポーツ公園総合競技場ピッグアイ
世界の人々の交流の場に
文●古井麻子 写真●大森裕之 

 九州地方で唯一の開催地である大分県でも、ワールドカップサッカー本番に向け、着々と準備が進められている。
「これからはアジアの時代。将来、日本、韓国、中国共催でアジアの大会を開くのが夢なんです」と話す平松守彦大分県知事
「5月には会場となるメインスタジアム『ビッグアイ』が竣工しました。10会場中、開閉式ドームを持っているのは大分だけ。日本の6月は梅雨の季節ですが、雨が降っても安心です」と、平松守彦・大分県知事。
 大分県は早い段階から国内開催地候補として名乗りを上げていた。 「21世紀はアジアの時代。大分県は以前から韓国との交流が盛んだったこともあり、韓国との共催が決まった時にも、真っ先に祝賀イベントを開きました。九州各県から集まったサッカーファンの熱気に、たいへん感激したのを覚えています」
 それから5年。開会に向けて、県民の気運も日増しに高まっている。
 「世界の人びとを迎えて国際的な大会を開くというので、今、大分はとても明るい雰囲気です。湯布院や別府といった温泉地や、県南の美味しい魚料理など、大分にはいいところがたくさんあります。ぜひ大分にいらして、日本の心を感じてください」
 オリンピックをしのぐ世界的なスポーツイベントが開催されれば、世界の視線が大分に集まる。大分の名前を発信するにはまたとない機会だ。同時に、この大会が各国の若者たちの交流の場となることに、平松知事は期待を寄せる。
 「アジア、アフリカ、中南米、欧米から集まった人びとが互いに知り合い、交流できるのが、サッカーというスポーツのすばらしさ。そして何より大切なのは、大会終了後も交流を続け、お互いの友情を育んでいくこと。ワールドカップサッカーがその幕開けになればうれしいですね」

大分スポーツ公園総合競技場ビッグアイ(収容人員:4万3000人)天井中央の梁に取り付けた移動式カメラが、フィールドの真上から時速30kmの速さでゲームを追いかける。その映像はスタジアム内の大型スクリーンにも映し出される。 大分市内にオープンした「ワールドカップ交流プラザ」。大会の歴史や県内のキャンプ地の情報などを紹介している。