都道府県展望2001年1月号
ある日の知事
 
大分県知事  平 松 守 彦

●カンボジア妃殿下の意欲
10月20日(金)
 
別府市ビーコンプラザでの第7回アジア九州地域交流サミットに出席。アジア各地域の知事、首長や九州各県の知事が集まり、地域の問題を話し合う。第1回を別府市で開催し、以後福岡、マニラ、マレーシア、沖縄。昨年は江蘇省南京市。回を重ねるごとに参加者が増え、本年は一二ヶ国、37地域から150人が参加した。
 初参加のカンボジアからはマリー・ラナリット妃殿下、ソク・アン官房長官をはじめ17人の派遣団が来県。世界遺産のアンコールワットがあるシェム・リアップ州の知事は「アンコールワットの観光客は年間40万人。今回訪問した湯布院は380万人。観光客に来てもらうノウハウを湯布院に教えてもらった。」と大変感激しながら語っていたのが印象的だった。ラナリット妃殿下も「大分の元気な女性グループと交流したい。次の第8回サミットはぜひカンボジアで開きたい」と意欲満々。
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●子供の笑顔
11月11日(土)
 朝8時、公舎を出発。APU(立命館アジア太平洋大学)に向かう。アジア太平洋研修国際シンポジウムで国内外の地域学者を前に挨拶。九州・アジアを南北逆にした地図を用い、アジア太平洋経済圏構想やアジア太平洋学の必要性を強調。10時すぎには大分市南部の七瀬川自然公園で青少年の集いに参加。県内では8月、のどかな田園地帯の野津町で、高校生が隣家の一家を襲い、惨殺するという重大事件が発生。教育現場と家庭、地域が三位一体となった青少年対策の必要性があらためてクローズアップされた。子供たちと遊び、子供たちの話も直接聞けた。多くの子供たちの笑顔に大分県の明るい展望を得た気がして終日愉快だった。
青少年の集いで子供たちと
 
●車いすマラソン「継続は力」
11月12日(日)
 晴天。午前11時。県庁前で第20回大分国際車いすマラソン大会のスタート。この大会は1981年の国際障害者年から実施。当初は車いすレースは危険とか、交通規制に問題があるなど異論が続出したが、「継続は力」で回を重ねるごとに、世界各国から多くの選手が参加。20年経ち、国際ストーク・マンデビル競技連盟の公認も得て、世界最大規模の大会となった。
 レースの模様はNHKで全国放送されたが、スイスのハインツ・フライ選手が1時間22分3秒の記録で、シドニーパラリンピックの車いすマラソン金メダリストに8分以上の大差をつけ優勝。フライ選手はこれまで14回も出場した常連で、8回連続優勝し、世界最高記録も出した。大会終了後、外国人名誉県民証をお渡しした。
第20回国際車いすマラソン大会
 毎回、出走前の選手を激励すると、外国や県外からやってきた選手から、「この大会を毎年楽しみにしています」との声がかえってくる。いつまでも続けていきたいと心に誓う。
●IT時代の幕開け
11月17日(金)
 
「豊の国IT塾」の初日。補正予算措置で、全国の市町村で1月からIT研修が実施される。IT先進県をめざす大分県ではまず「隗よりはじめよ」で、私を含め三役、部長クラスを対象に「豊の国IT塾」を開設した。若い女性のインストラクターから、WINDOWSのOSでメールの交換やホームページの検索方法を教えてもらう。 「MERRY XMAS」とキーを叩いて隣の席の出納長にメールを送る。なかなか楽しい研修だ。翌日の朝刊各紙には「知事自ら率先垂範?」の記事。いよいよ21世紀。IT時代の幕開けだ。
豊の国IT塾(パソコンに取り組む県幹部)