結婚前の彼との関係、結婚後の彼との関係




    理解あるはずの夫は実は隠れマザコン

 「結局、家事分担なんて無理なのよ。仕事と家庭で、もうへとへと」
 既婚のOL仲間からこんなグチを聞かされていたため、わたしは二の舞を踏むことのないよ
う心がけました。亭主関白になりそうもない相手を選び、結婚前に彼と相談してルールを作
ったのです。『子供が生まれるまではわたしも仕事を続ける』『その間は夫が掃除、わたし
が洗濯と食事作りをする』『問題があったら何でもふたりで話あって決める』の3つです。
 新婚生活が始まり、ルールは守られました。確かに夫と私のふたりだけなら、万事がうま
くいくのです。しかし、ここに第三者が割り込んできました。姑です。
「一家の主人が掃除ですって!?」
「女が働くなんて家計のやりくりがヘタな証拠!」
 同居もしていないのに、なぜ口を出すのか、理解に苦しみました。それよりもっと理解で
きなかったのは、夫の態度です。不思議なことに夫は、自分の母親のことになると、すべて
の理屈がふっとんでしまうのです。どちらが正しいとか筋が通っているなど、問題にすらな
りません。姑のいうことはいつも絶対。ベタベタしていなくても、これは一種のマザコンで
はないでしょうか。こんな母と子にかかっては、直接対決はまず無理。わたしは舅に相談し、
姑を説得してもらいました。以来、姑は口出しをしなくなり、今日に至っています。隠れマ
ザコン夫より、頼れる舅を味方につけて、切り抜けましたが、夫には幻滅です。

    夫のストレス発散法はほとんど病気!!

 誰もが彼のことを"いい人"だといっていました。特別な才能や容姿をもってはいませんが、
親切で人のいやがることを率先してやる彼は、大学のサークル仲間の中で人気ナンバーワン
でした。
 そんな彼に好きだと告白されたのは、卒業式の前日。お互い就職しましたが、ホットな交
際が続き、やがて挙式。平凡でもいい、彼となら、幸せな家庭が築けると確信していました。
 交際は3年でしたが、彼と知り合ってかれこれ7年目の結婚でしたから、彼のことは何か
ら何までわかっているつもりでした。
 それが浅はかだったのです。彼は確かに"いい人"でした。でも、じつは"外面のい人"でし
かありませんでした。"外"ではおおらかで優しい分"内"に入るとストレスがフツフツと湧き
き上がってくるタイプ。これは一緒に生活してみないとわからないことです。
 ストレスが限界まで達すると、彼は常軌を逸したことをします。クローゼットを開け、わ
けのわからない言葉を叫びながら、ハサミで服を切り裂くのです!!最初は恐怖におののい
ていたわたしも、半年もたつと慣れ、クローゼットには破れた服をかけておく、という知恵
を身につけました。発作が治まると、フテくされたような顔をして眠ってしまう彼。よほど
屈折しているんだなあと同情はするものの、あきれるやら悲しいやら。
 わたしは何とか彼のストレスを取り除く方法を目指しました。
「会社で課長にいやなことをいわれたの。"良い子のOL"してたら自分が疲れるから、思いき
って文句言ったら、さっぱりしたわ」
 自分の話に置き換えて"いい人ぶることはない"と繰り返し言い聞かせるうち、彼の発作の
回数はかなり減ってきました。精神科へ行かずに済んでホッとしています。




    新婚なのに、会話がない!!
      すでに倦怠期のような夫とわたし

 友人の紹介で会った瞬間、ふたりは恋に落ちました。新聞記者の彼の仕事は、忙しいうえ
に不規則。デートもままならず、会いたい気持ちに比例して、電話は長くなりました。子供
の頃の話、好きな音楽、映画、仕事の話など。話題は尽きず、何時間も話ました。
 半年後に結婚。心待ちにしていた新婚生活です。ところが何だかふたりで暮らしても、し
らけるばかり。恋愛中に話し尽くしたためか、話題がないのです。すぐに、
「あ、その話、前に聞いた」
となり、黙り込むしかありませんでした。気がつくと1週間のうちい会話らしい会話といえ
ば「缶ビールの空き缶は燃えないゴミの袋に入れてね」だけ。新婚10か月目にして、話すこ
とはゴミの話だけとは、、、。情けなくて涙が出ました。
 夫の後輩が遊びに来た夜、夫がわたしのことをこんなふうに言いました。
「コイツは俺をわかってるから」。
 この瞬間、わたしは救われる思いがしました。"夫婦って恋人とは違うんだ。特別な会話が
なくても、心の奥深く結びついていればいい──"。もうすぐ結婚1周年です。

      グローバルな視点の夫は
       不潔なことにも寛容だった。

 何かにつけて、上司の悪口やグチばかり言う会社の男たちを見て、私はうんざりしていま
した。そんなとき、彼と知り合ったのです。彼は細かいことにこだわらず、視点がグローバ
ルでした。経済や環境問題を語る彼に、わたしは男らしさを感じ、結婚を決めました。
 しかし、実際に生活してみると、彼はかなりだらしなく、不潔な人でした。茶碗やワイン
グラスを灰皿代わりに、ハンカチを持たせているにもかかわらず、ポケットで手を拭く。わ
たしがいないとYシャツも取り替えず、襟に黒い輪がついていても平気。注意しても、
「あ、これから気をつけるね」
とはいうものの、一向に直りません。そこまで気が回らない様子です。"細かいことにこだ
わらない"という彼の長所が、欠点に見えてきました。いくら天下国家を語っても、足もと
の生活習慣がメチャクチャでは仕方ありません。
「よーし、再教育だ!」
タバコを灰皿に捨てただけで大げさに褒め上げる毎日。どっと疲れることはありますが、子
供のしつけの予備練習だと思って、日々がんばっています。



  男らしさの化けの皮がはがれた海外ハネムーン

 結婚前は、誰だって相手にいいところを見せようとするものではないでしょうか。わたし
が多少”可愛い女”を演出したといって、誰が責められましょうか。ただ、たったひとつ、
わたしは大事なことを忘れていました。それは相手も演出をしていた、ということです。か
くて”男らしくて頼もしい”彼と、”女らしくて従順な”わたしは皆に理想的なカップル、
とうらやましがられてゴールイン。
合コンで出会って8ヶ月後のことでした。
 そんなわたしたちのボロが出たのは新婚旅行先のオーストラリア、いいえ、出発時の成田
でといったほうが正確かもしれません。海外旅行が初めての夫と、OL時代に何度も行って
いたわたしでは、行動のスマートさが違います。荷物のチェックインでキョロキョロ、出国
審査でオドオドしている夫にわたしは、「ここに並んでいればいいのよ」と親切のつもりで
教えてあげました。そのとき、わたしをにらみつけたあの目・・・。プイッと横を向き、し
ばらく口もきかない夫にギョッとしました。
 決定的な出来事はシドニーのホテルのエレベーター内で起こりました。乗り合わせた外人
男性に英語で話しかけられたときです。
「ハネムーンですか」
「はい、あなたはバケーション?」
「ええ、お互い楽しみましょう」
「そうですね」
たったこれだけの会話をしただけなのに、夫の顔色がさっと変わりました。部屋へ入るなり、
「何だ、外人に色目を使って」
と怒りだしたのです。わたしは夫の本性を見た、と思いました。つまり彼は、何でも自分が
優位に立たなければ気が済まない性格なのです。自分が知らないことをわたしが知っていた
り、できない英語を話したりすることが、我慢ならないのです。何という心の狭さ。本当に
男らしいのなら、堂々としていられるはずです。彼は単なる小心者で、男らしさを装ってい
ただけだったのです。
 あれから2ヶ月。従順な妻を求めていた夫に悪いけれど、わたしは強い意志を持って、家
庭内別居をしています。これからどうなるか全くわかりません。

  口は災いのもと。セックスレスになるなんて!!

 古くて大きくて暗い日本家屋。そんな家で育ったため、わたしは白亜のマンションに憧れ
ていました。
「いいよ、ユリの気に入ったマンションを借りよう」
 こんな優しい彼と結婚するわたしは世界一幸せだと思いました。パッチワークで部屋を飾
り、ピカピカになるまで掃除をする主婦の生活。わたしは夫にとってもいい妻であると確信
していました。 
 ところが結婚3年目。ふと気がつくと夫はわたしを求めなくなっていました。いわゆる"
セックスレス夫婦"。まさかわたしたちが?
「うるさいな!命令するなよ」
 ある日、吐き捨てるように言った夫のひと言に、愕然としました。
「汚い靴下を脱ぎ散らかさないで」といつものように夫に頼んだときのことです。わたしに
してみれば、きれいなお部屋を汚さないで、と頼んでいたつもりが、夫にとっては命令に聞
こえていたのでしょう。そういえば、部屋づくりに夢中になるあまり、随分夫に文句を言っ
てきたような気がします。
 それからのわたしは、努めて文句を言わないように気をつけました。ほどなく夫は以前の
ようにセックスを求めてきました。口うるさい妻を抱く気がしなかったのは当然だと、自分
を反省しています。



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