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 過去のない男

 しばらく待てば福岡でも上映されるのは知っていたけど、ちょうど封切り直後に上京していて、せっかくの機会なので、東京の広い映画館で観てきました。
いやー、アキ・カリウスマキ監督、ええわー。以前のちょっとだけシニカルな感じの作風より、今の作風が私は好きです。(『浮き雲』以降あたりからの、しみじみとハッピーエンドな作風。)美男美女は出てこない、それどころか、すんごく個性的な顔の俳優さん(しかも超地味な、テンション低い感じの)ばかりなんだけど、なんつーかこう、しみじみと「ああ、人間って捨てたモンじゃないよなぁ!」と思わせてくれる作品。それもクククと笑ってしまうユーモアあふれるシーンも交えつつ。記憶喪失になってしまった男を、まったくの赤の他人が世話をして(なんてイイ人たち!)慰めるシーンで「記憶ぐらいなくても平気さ、生きていけるさ。人生は前にしか進まない。後ろに進んだら大変だ。」ってなことを言うシーンがあるんですが、んも「ええこというなぁ!」って感じで涙。前代未聞の道徳的な(!)銀行強盗といい、なんともぎくしゃくと仲良くなっているカップルの二人といい、ちょっとヤな感じの役人も出てくるけどどっか間抜けで憎めないし、もう、登場人物が(犬までも!)ことごとく愛おしい映画でした。

そうそう、哀愁漂うフィンランドのロックも、ちょっとクセになりそうで良いです。おまけに、日本の、クレイジーケンバンドの歌が使われているんですが、これまた違和感なく溶け込んでいるので驚きでした。

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