3歳3か月の男の子です。夜のいびきがひどく、呼吸も苦しそうです。耳鼻科を受診したところ扁桃とアデノイドの切除を勧められましたが。小児科の先生には5歳まで様子をみても良いのでは?との事でした。良質な睡眠をとるためには手術はした方が良いのでしょうか?喘息をもっており、性格は非常に落ち着きがなく短気な子です。

 

 

乳扁桃とアデノイドはどちらも「リンパ組織」というものです。幼児期から小児期にはこれらが大きくなっていることも多く、この時期の体の免疫(ばい菌やウイルスから体を守る仕組み)に関係していると考えられていますが、正確な働きはよく分かっていません。

扁桃、アデノイドとも、多少大きくても何も問題がないことも多いのですが、

1)扁桃が腫れて熱を出すことが多い
2)熱がないときでも、いつも両側の扁桃がくっつくほど大きい
3)夜中にいびきがひどく、時々呼吸が数十秒止まったようになる
などの場合には、切除を考える場合があります。

3)の場合には、睡眠が妨げられている場合もあり、夜の睡眠時間が十分長いにもかかわらず昼間眠そうにしているような場合には注意が必要です。呼吸が止まって血液中の酸素濃度(酸素飽和度)が下がってくることもあり、その場合は心臓にも負担がかかることが言われています(睡眠時無呼吸症候群)。

睡眠の状態を評価する方法として、「睡眠時ポリソムノグラフィ」という検査があります。これは、睡眠中に脳波、心電図、筋電図、胸やおなかの動き、酸素飽和度などを同時に記録する検査です。乳幼児では全部を測定するのは難しい場合もありますが、一部の計測でもある程度の評価はできます。

「5歳まで様子を見る」というのは、扁桃、アデノイドの切除が
幼小児の免疫系に与える影響が不明なため、ある程度成長するまではなるべくなら切除しない、という考え方です。手術そのものは、全身麻酔は必要ですが、それほど危険性の高い手術ではありません。最終的に切除するかどうかは、呼吸障害の程度を判断し、親御さんが切除についての説明を十分に受けた上で決めていくことになります。睡眠時ポリソムノグラフィをしてもらったり、小児科、耳鼻科など複数の病院でセカンドオピニオンを求めたりして決めていくのが良いのではないでしょうか。


徳永洋一 


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