2歳7ヶ月の男の子です。生後7ヶ月ごろから今日まで、就寝後2時間で目が覚めて小児用ポカリを70ml程飲むとすぐ寝つき、また1時間半ほどで飲み、朝まで繰り返します。昼寝は2〜3時間で寝起きにはポカリです。やめさせようと違う飲み物を与えると泣き叫んで震えがきます。かかりつけの小児科では精神安定剤みたいなものだから今は取り上げないほうが良いと言われました。2ヶ月程前に肺炎で入院してから飲む量がかなり増え、今では500ml以上を一晩で飲むので心配です。昼間はお茶でも大丈夫ですが、眠くなるとポカリしか飲みません。また、夜は10時までには寝かせ、朝は遅いときでも8時には起き
ますが、外遊びが大好きで運動量が多く、このような寝方で睡眠が足りているか心配です。

 

 イオン飲料は「健康食品」的にとらえられる事も多いのですが、健康な小児には本来不要なものです。
ひどい嘔吐下痢症で吐物や水様下痢から水分と電解質(ナトリウム、カリウムなどの金属イオン)が体からどんどん失われていく状況ではその補給にイオン飲料はある程度役に立ちます。しかし、多くのイオン飲料は浸透圧(金属イオンなどの濃度)が高すぎるため、経口補液剤(粉末を水に溶かして用いる医療用のイオン飲料)と比べると吸収の点で劣ります。「小児用」とされているものは幾分浸透圧が低いのですが、それでも嘔吐下痢症の治療に適した製品はわずかしかありません。また、嘔吐下痢症以外では病気の時も必要ではないものです。

健康なときに浸透圧の高いイオン飲料を飲むと、体内の電解質が濃くなり過ぎるため、体はそれを薄めようとして水分を要求します(つまり喉が渇きます)。
その時さらにイオン飲料を飲むと、体内の電解質はどんどん濃くなっていき、もっと喉が渇くという悪循環に陥ります。

イオン飲料を常飲して糖分を常に補給していると、高血糖が続いて食事時にあまり食欲がわかず、十分食べられずに栄養不良になることがあります。また、イオン飲料はpHが低いために歯のエナメル質からカルシウムが抜けやすく、マグマグにイオン飲料を入れるなどして歯が常にイオン飲料に触れている状態にすると虫歯になりやすくなります。

イオン飲料の悪影響については小児科医からも外来や健診の場でもっとお話しすべきものだと思います。

ご質問の方は、昼間の活動状況や食事の状況は分からないのですが、2歳児が一晩に500mlのイオン飲料を飲むのはかなり量が多いように思います。夜中に目が覚めるのは、イオン飲料のせいで喉が渇くのかも知れません。肺炎で十分食べられないときにイオン飲料の味に慣れてしまったのだと思いますが、急にやめるのが難しければ、少しずつ薄いものにしたり、一回に飲ませる量を徐々に減らしたりしてやめさせていくのがよいのではないかと思います。

睡眠時間については夜10時間、昼寝で2-3時間寝ていれば、途中少し起きたとしてもまあまあな睡眠時間を取っていると思います。ただ、私の考えとしては、2歳児が夜10時に寝るのは遅いかな、と思います。
乳幼児の睡眠や夜ふかしの影響については

昼間に2時間おきに眠る
http://www.coara.or.jp/baby/dr/1999/287.html

睡眠時間の乱れ(1歳7ヶ月)
http://www.coara.or.jp/baby/dr/1999/281.html

も参考にしてください。

                          徳永洋一 


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