娘は、1歳の時熱性けいれんをおこし、その時ダイアップを使うように言われました。最近違う病院でけいれんの話をしたところ、熱が出たときは解熱剤を使った方が、子供の体に負担がかからないから解熱剤を使うことを進められましたが、どちらを信じていいかまよっています。どちらがいいのでしょうか?

 

 熱性けいれんに対し、発熱時にダイアップ坐薬の予防投与をするかどうかは、以下のような「要注意因子」を考慮して判断します。

・熱性けいれん発症前から、発達の遅れやその他の神経的な異常がある

・熱性けいれんとして典型的でない発作(体の一部分に強いけいれん、15〜20分以上長引くけいれん、1日のうちに何度も繰り返すけいれん)

・家族内にも他に熱性けいれんを起こした人がいる

・1歳未満に初めて起こった熱性けいれん

その他、熱性けいれんの回数が多い(1年に4回以上)ことも判断材料になります。

さらに、親の不安の強さや、けいれんが起こった時に処置ができる病院の距離、ダイアップによる副作用(使用後の眠気、ふらつき)の強さ、両親の希望など も考え合わせて、予防投与をするかしないかを決めます。

予防投与をしてもしなくても、熱性けいれんの予後(いつ頃熱性けいれんを起こさなくなるか、知能に影響を与えないか、など)は変わらないと言われています。そのため、アメリカなどでは熱性けいれんに対し発熱時の予防投与はせず、実際にけいれんを起こした時にけいれんを止めるため抗けいれん剤を使うことが勧められており、その際は舌下錠や注腸ゼリーといった即効性のある薬を使います。

残念ながら日本ではこのような薬が発売されていないため、発熱時のダイアップによる予防が行われます。その効果としては、けいれんの再発頻度を予防投与しない場合(4割前後)の1/3程度に抑えると言われています。また、この予防投与は最後の熱性けいれんが起こってから2年程度続ければよいとされています。

ご質問のお子さんがダイアップを使うべきかどうかは、1歳時にけいれんを何回起こしたか、そのけいれんの様子がどのようであったか、最後のけいれんを起こしてからどのくらいたっているか、などにより変わってきます。

また、実際にダイアップを使った後に眠気やふらつきが強いお子さんの場合は、ダイアップを使用せず、発熱時に解熱剤のみ使用する指示をすることもあります。(ただし、解熱剤には熱性けいれんを予防する効果はありません。)


上記のことをふまえ、ご両親の希望もお話しした上でもう一度対処方法について話し合われてはいかがでしょうか。

熱性けいれんについては、

熱性けいれん
http://www.coara.or.jp/baby/dr/1999/38.html

も読んでみてください。

                       徳永洋一 


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