5歳の娘がとびひになりました。鼻の下から顔中に広がり、顔全体が赤くなりました。皮膚科で内服薬(フロスモックスとゼスラン)とクロマイP軟膏を4日分処方され、一旦やや良くなったようですが薬の切れた2日目の朝、首筋から耳の後ろにかけてバーっと湿疹ができました。前の日にサンマを食べたせいかともおもいます。夕方、別の病院でみてもらい、内服薬(セルテクトドライシロップ、ホスミンドライシロップ)、ヒビテン液、プロパデルム軟膏、アンテベート軟膏、フシジンレオ軟膏、を処方されました。二日たちますがあまり変化ありません。このようにたくさんの軟膏を使ってもあまり効果がないみたいなのですがSSSSとかいうのも怖いので、また別の病院でみてもらったほうが良いのでしょうか?

 

 「とびひ」(伝染性膿痂疹)は黄色ブドウ球菌が皮膚で増えて起こる疾患です。菌から出る毒素のために皮膚が水ぶくれのようになり、破れて浸出液が出てきます。この液の中に細菌がおり、液が着いた皮膚に同じような病変を作って広がっていきます。

SSSS はStaphylococcal Scalded Skin Syndrome(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)の事で、細菌の出す毒素が血液に入って全身を回り、皮膚に病変を作るものです。やけどの時のような水ぶくれを作りますが、乳児では全身に水ぶくれができてただれたようになるなど、ひどい症状を起こすことがあります。
治療は、とびひの場合は内服と外用の抗生剤で行います。SSSSでは抗生剤の注射が必要になります。

ご質問の方の場合は、顔全体に病変があるのであれば、とびひとしては中等症と思います。2回目の悪化がサンマによるアレルギーと関係あるかどうかは、その時の病変を見てみないと何とも言えません。

最初の治療である程度効いていたのであれば、内服の抗生剤と途切れずにもう少し続ければ完全に治っていたのかもしれません。また、3,4日内服した時点で効果が不十分だと判断されれば、その時点で耐性菌を考えた浸出液の細菌培養検査をしたり、内服薬の変更をしてもよかったのでしょう。

2番目の病院では抗生剤の外用薬に加えてステロイドも処方されていますので、皮膚の赤みや湿疹性の変化も強くなっていたのでしょう。3種類の軟膏(ステロイド軟膏2種類と抗生剤軟膏)が出ていますので、病変の状態によりどの部分はどの軟膏、という指示がされているのではないかと思います。開始時の症状がかなり強いようですので、2日の治療ではまだ「効果なし」の判断はしにくいと思いますが、治療の継続や変更の判断をするために2,3日ごとに病変部の変化を見てもらった方がよいでしょう。

アトピー性皮膚炎や湿疹がもともとある方ではとびひは広がりやすく治りにくいため、治療による皮膚の変化を見ながら治療を変更し、ある程度時間をかけて治療しなければなりません。あまり頻繁に病院を変えるのはおすすめできませんが、耐性菌の検査やアレルギー検査もして欲しいということであれば検査設備の整った総合病院の方がよいかも知れません。その場合にはそれまでの症状や治療の経過が重要になりますので、どちらかの病院で紹介状を書いてもらった方がよいでしょう。

とびひについては以下のページも参考にしてください。

とびひ
http://www.coara.or.jp/baby/dr/1999/84.html

                          徳永洋一 


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