五才半の男児です。一年以上前から亀頭包皮炎を繰り返します。外用薬で治ら なかったので、泌尿器科で包皮を剥いてもらいましたが、また繰り返します。 一人の先生からは「このまま亀頭皮包炎を 繰り返すようならば切ったほうが よい」と言われましたが、別の先生からは「全身麻酔のリスクもあるので、亀頭皮包炎になったらおしっこの検査をして抗生剤をのんでください」と言わ
れました。主人も「いじめの対象になる」と現時点での手術には反対です。
 以前から排尿後にトイレが汚れるのですが、観察するとおちんちんがふくらんでオシッコが何方向にも飛び散ります。お風呂でせっけんをつけてむこうとしてみてもどうしても剥けそうにありません。
 包茎の手術は大人になってもできるけど、亀頭皮包炎という病気、腎臓に関する負担など(頻尿のときもあり、ウッときばってお しっこしたりしています)
 この子のためにはいったいどうすればよいのでしょう か?教えてください。

包茎には「真性包茎」と「仮性包茎」とがあります。
「真性包茎」は包皮の先端がほとんど開いておらず、亀頭が全く露出できないか、包皮先端の開口部が狭く、亀頭の一部しか露出できないものです。幼児の 60%、小学校低学年でも40%は真性包茎だそうです。

 「仮性包茎」は、ペニス本体に対して包皮が余っているために普段は亀頭が隠れているものです。亀頭と包皮が癒着しているものもあり、この場合は包皮を 引っ張っても亀頭全体を露出できません。

 思春期前までは、ほとんどの小児が真性包茎か仮性包茎の状態です。小児期の包茎には亀頭部を保護する働きもあるとされています。

 ご質問のお子さんは、包皮を剥くことができたようですので、仮性包茎か、真性包茎で亀頭が一部露出できるものではないかと思います。排尿時におシッコ が飛び散るようですが、包皮を引っ張って亀頭先端の外尿道口(おシッコので
てくるところ)が見える状態で排尿すれば、あまり飛び散ることはないと思います。

 亀頭包皮炎は、亀頭と包皮の間にばい菌が増えて炎症を起こし、亀頭が腫れてくる病気です。包茎でなりやすいとよく言われますが、むしろ汚れの付いた手 で陰部をいじる癖などの影響の方が大きいようです。

 オシッコの検査は、亀頭包皮炎から尿路感染を起こしていないかどうかを調べるために行いますが、膀胱尿管逆流(膀胱から腎臓への逆流)があって腎盂腎炎(腎臓にばい菌がついて高い熱を出すもの)を起こすようなことがなけれ
ば、腎臓への影響はありません。

 亀頭包皮炎や尿路感染を繰り返す場合には治療が勧められることもありますが、手術によらない治療をまず行う場合もあります。これは、包皮にステロイド軟膏を塗った上で包皮をペニスの根元に向かって引っ張り少しずつ先端を広
げるものです。毎日行うと、1ヶ月程度でかなり広がってくることが多いようです。無理に引っ張ると傷を付けてかえって広がりにくくなるので、きちんと 指導を受けて行うことが必要です。

 このような治療で全く広がらない場合や、嵌頓(かんとん)包茎(狭い包皮の開口部に亀頭がはまりこんで締め付け、亀頭先端の血行が悪くなるもの)の場合、親がどうしてもと望む場合などには手術が行われることがあるようです。
いずれにしても、治療をするかどうかは、包茎の状態、亀頭包皮炎の状態、尿路感染の有無、排尿の状態などによって違ってきます。別の泌尿器科でもセカンドオピニオンを聞いてみたり、小児科でも相談してみてはいかがでしょうか。

               徳永洋一 


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