現在股関節脱臼の経過観察中です。2ヶ月、3ヶ月毎に診察を受けています。体 をねじってあともう少しで寝返りができそうなところですが、うつ伏せが嫌い なためぜったいにうつ伏せになろうとはしません。夜寝るときに悪いほうの足 を下にして真横に体をたてて寝ています。股が開いていない状態で長時間寝る のはやはりよくないでしょうか。仰向けにしてもすぐ横向きになってしまいま す。

先天性股関節脱臼の原因にはいろいろな要素が絡んでいますが、乳児期(特に 6ヶ月くらいまで)に股関節を伸展位に固定する状態(足が下にのびた状態) が続くことは、股関節脱臼を発生しやすくするといわれています。

 この時期の乳児の足は、安静にしているときには股関節が横に開いた「M字 形」をとるのが自然の形です。股関節部を幅広く押さえつけるような形のおむ つカバーや、股関節部を押さえて足が開きにくくするような抱き方では、赤ち ゃんが自然に「M字形」の肢位をとることができないため、股関節脱臼をおこ しやすく、また軽度の股関節脱臼がある場合、自然に改善するのを妨げます。

 新生児期に診断された股関節脱臼は、軽症であればおむつの付け方や抱き方の 注意のみで自然に治ることもあります。

 一方、乳児期早期に診断された股関節脱臼は、ほとんどが装具(リーメンビュ ーゲル)をつける治療になります。これは、赤ちゃんの足が開いた状態で固定 し、赤ちゃんが足を伸ばそうとする力が股関節を正常な位置に戻す方向に働く ように工夫されたものです。

 しかし、この方法は、寝返りやハイハイをする6ヶ月前後には赤ちゃんがつけ るのを嫌がるようになるため使えなくなり、牽引などの治療が必要になりま す。

 ご質問の方のように、何も治療せずに経過を見られている場合は、生活の制限 はほとんどないはずです。おむつの当て方が適切で、赤ちゃんが足を自由に動 かせる状態であれば、自分で足を閉じた姿勢になるのは問題ないと思います。

 ただ、目が覚めているときも自分から足が開きにくいとすれば、おむつで締め 付けすぎているか、股関節以外の原因で足が固くなったり、足の動きが悪くな っている可能性もあると思います。心配があれば、次回の受診予定にこだわら ずに整形外科の主治医を受診し、現在の足の状態をみてもらってください。ま た、日常生活で具体的にどこまで注意すればよいのかを確認してください。

先天性股関節脱臼については

http://www.coara.or.jp/baby/dr/1999/127.html

http://www.coara.or.jp/baby/dr/1999/145.html

にも書いていますので、そちらも見て下さい。

 

               徳永洋一 


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