ハイパーネットワーク98ワークショップ開催


 1998年7月31日(金),大分市のソフトパークにてはじまりました,ハイパーネットワーク98ワークショップ,柴田直宏氏(大分県企画調部統計情報化情報企画室長)の開催挨拶で幕をあけます。


 オープニングスピーチに,公文俊平先生(ハイパーネットワーク社会研究所所長,国際大学GLOCOM所長)。
 現在の「情報通信革命」が世界規模でいかにおこりつつあるか,そして情報ネッワークの将来について話されました。
(公文先生のお話の概要)
 米国では、FCCにより、ワールドワイド・ウエイト(電話線でwebを使うために重くてしかたがない)をなくすために、通信業界に競争をおこして,高速で安い通信環境を提供しようとしている。
 米国は住宅電話が定額制であるために電話とインターネットの需要が爆発した。しかし,不満も爆発。そうすると今後,高速で使いやすく安い通信環境が必要だと言われはじめたのだ。
 今や,企業の中でも,地域の中でもIPネットワークの仕組みを作り始めた。
 よって,通信会社が本格的な通信環境を作りため,そしてコストを下げるために、様々な仕組みを作り,競争をはじめた
 地域の住民が使うための性能の良いネットワーク(しかも性能の良い)を作ろうという動きが米国で始まった。しかし,当面,企業は大改革は起こしにくく、現在可能なものを利用して競争をはじめている。(これは幹線)
 電話回線についても,無線,ケーブル,光ファイバーでといった考え方,競争もはじまっている。
 ネットワークは,ビジネス,政府,軍という包括的なところへ,それとも20世紀の市民社会に提供する娯楽ニュースへ,どちらに力を入れるか?
 個人の利用するコンピュータは,ネットワークが常にシステムアップしてくれるネットワークコンピューティングという言葉がある。。
 <日本の場合>
 それぞれの地域でCANを作ることが良いのではないか。
 身の回りのネットワークができあがって無ければ、幹線が充実されても十分に利用できない。
 地域にネットワークを作りそれをつなげてゆくこと。
 情報社会は、個人から出発することが必要。
 日本人は,自分を地球,宇宙の中の小さなものとしてとらえる。
 情報の発信と受信から,「情報の通有と開示」へ。
 まずは,たとえばホームページなら、自分がそこで作業をする空間であっていい,誰でも見ることができるようにしてもいい,しかし,自分しか見ることができない部分,限定した人しか見れない部分も有るのだ。
 他との共通の部分を持っている。。
 情報は,私が使う物であり、仲間と分け合う,という考え方であるべきではないか。

個人の情報空間が一番広く,他とも共有する部分があるという考え方がCAN。

#CANの中身、情報の三段階、、、
 1、情報,知識の価値の自覚
 2、コミュニケーションと仲間作り
 3、コラボレーションと地域興し

#CANの環境,支援システム
 1、新情報通信ネットワーク
 2、新A&A,アプリケーションと機器
 3、新サービス網 地域のネット屋,マルティメディア屋

CANこそ、次世代地域情報ネットワーク


 次に、米国の第一線で活躍される研究者の方,ピッツバーグのカーネギーメロン大学ロボティクス研究所の金出武雄先生の(なかなか聞くことのできい貴重な)お話。
 小室哲哉氏と一緒に講演されたこともあり,その時の楽しいエピソードも最初にお聞かせくださいました。

 1985年から作られた,パソコンとモニターつきの自動車(トラック)。
 つまり,自動操縦のトラックです。
 手を離したままで運転してアメリカを3000マイル走ったのだとか。
 5台目(95年)まで作られたそうです。
 米国の有名なテレビ番組にあったような,車の中にタッチパネルのモニターがあり,映像が写し出され、自動的に車が危険や方向などを察知して進むのです。前面だけでなく、後方も映像で映し出され認知していました。これには会場も圧倒。

 この車に応用されているのは画像を認識する能力のあるコンピュータ。
 これを応用すれば、行ったことのない所にいったかのような行動をすることも可能。
 たとえば, 「火星に行って石を拾ってくる」という行動。
 ロボットを火星におろすのに,最も平らと思われる所を衛星などを使ってあらかじめ確認しておき,ロボットを送って写真を地球へ送らせると,実はそれでもそこは石だらけだった!結局ロボットが転がってしまった。
 従って,ロボットが厳しい環境の中を歩く研究を様々に行われたそうです。

 では,地球。
 南極の活火山に行って,地球のうまれぐあい,進化の具合をロボットに行かせて見る,という試行が行われた。
 実際に活火山は自然環境が厳しいため、様々なトラブルも。
 斜面を降りていくロボットの様子をビデオで見せていただきました。。

 
 しかし,実際現在,チリの砂漠地をロボットに探検させ,科学博物館で子供達に映像を見せている。

 バーチャル・リアリティは,実際にありえないけど何が起こってもかまわない世界。
 シュミレーションで何かいいことが有ったのなら、実世界の経験に生かそうとする。リアルリアリティをバーチャルリアリティにする技術が必要。
 たとえば,画像を映像化する、ここにおいても,もっと3次元的な情報を取り入れていくことが必要。

 ある若い会社員の発想で,月に送ったロボット。
 カメラがついているので行った所の景色を全て地球に送ってくる。
 これをテーマパークのパビリオンで,月からの360度画像を張って見せたい,これでビジネスをしたい、というものだそうです。


 360度Omuni Scan Laser Rangefinder(金出先生開発)
 光レーダーで3次元のデータを作るロボット。360度,最大150メートル,1秒間に1万ポイントをデータ化することができます。
 
 これを商品化したものがk2t。
 これはものすごいものですね。
 ある博物館を処理なしでも3次元化してしまう物ですが、現実から3次元モデリングにしてしまうのです。
 ロケット発射台(非常に複雑にパイプや鉄骨が入り組んでいる)場所も,人の形も含めて3次元化してしまいます。
 実物から,3次元モデルを作るということが重要なんですね。
 このモデリングをもっと高速化するためには、ビデオを利用しなければならないのですね。3Dカメラで信号を受け取り,視覚と距離を表示する。
 動作起こっている早さで3次元ができる。。。
 これは,360の点にカメラを付ける。

 これができれば、,、、
 どの視点からも見ることのできる映像を3次元で見ることができます。

  たとえば,医学生が手術の現場を見るため,さらにCD−ROM化するなど。

 この仕組み,金出先生の研究所が51個のカメラとビデオを使って、実際に作ってしまわれたのです。

 将来,数百、数千,数万のカメラを設置し,必要な視点にしたがって動く物、人のデータを3次元化していくと,,、、

 バスケットコートの中(1等席よりずっと良い席ですね)にソファーを持っていって,試合を見ることができる!
 
こういった概念を表した言葉は。。。

 Virtualized Reality
(バーテャライズドされたリアリティ) by 金出武雄

 さて,未来,2002年,大分でこういった概念,仕組みが活躍してくれるでしょうか。
 ワールドカップサッカーが開催され、試合の行われるスタジアムに似たようなシステムをつくれたとしたら・・・。
 自宅のソファーに座ったままで,サッカーの試合をスタジアムの中からいろいろな視点から見ることができるようになるかもしれない!!

 金出先生のお話から,尾野コアラ事務局長の大分の情報化の現状と未来の話へ移り、さらに参加者の方々は別府の城島高原へ移動。野外BBQパーティが待っています。
 
                               Reported by Miho Tomonari