2004.4.30


 

新しい場所にやってきて 〜動物たちそれぞれの心境〜

<担当>角 健吾

◆生きて行くための縄張り

 動植物のほとんどの生きものは、生存して行くためのterritory(テリトリー・勢力範囲・生活圏)を守ろうとしたり、広げようとする本能があります。 動物たちにとってもこのテリトリーは、生きて行くために必要不可欠な条件なのです。食べ物を取ったり、自分の子孫を残して行くために必死で守ろうとします。

当園ではこの春動物ゾーンを全面的にリニューアル、新しくなって新居に移動したためか、動物たちがテリトリーに関して、いつもと変わった行動をとるようになりました。 今回は動物たちのテリトリーがいつもと変わった現象になっていることをお話しいたします。 




仲良くジャングルバスを見ている
ミシシッピーアリゲーター達



◆強いテリトリー意識があるワニなのに?

 当園にワニが来ることになり、スタッフは研修に行ったり、ワニを迎えるためにいろいろ準備をしていたお話は前回しましたね。

ワニはテリトリーを守りテリトリーを侵害するものは、攻撃を仕掛けます。噛みつくととてもすばやい勢いで回転し食いちぎります。こんな行動をするように、本来ワニはとても縄張り意識の強い動物なのです。
当園には最初に8頭、その後11頭がやってきてました。ワニの性質を知っているスタッフは、最初にやってきた8頭と後からの11頭の間に必ず喧嘩が始まり怪我をするものがほとんどだろうと思ってました。

ところがやってきたワニは意外と喧嘩はしませんでした。これはどうしたことかなと思いました。あるスタッフは、ワニも新しい場所に来て間がないためテリトリーもまだなく、守るテリトリーがないため喧嘩がないのかもしれないといいました。最初にやってきた8頭は、テリトリーが確立していない新しい場所ということでワニ同士協力しているように見えます。
次にきた11頭はこの8頭とは別のプールにいれて11頭で1グループとしています。ワニたちは、新しい場所で今から自分からテリトリーをつくりあげていくことでしょう。
 



暖かい日差しと温泉でのんびり



◆動物たちは新一年生

 この話を聞いて私は、新セクションに来たブラックバックを思い出しました。以前は力の強い雄がすべてのメスをつれてハーレムを作っていました。残りのオスはハーレムを作っている力の強い雄にチャレンジャーとなって、その王位に挑戦します。

ところが新セクションに入ってこの関係が崩れています。いつも敵対していたオスと王のブラックバック、そしてそのメスたちが同じ場所で一緒にえさを食べているのです。以前のセクションでは、見ることのできない光景でした。新しいセクションに来てブラックバックたちもとても心細いんだと思います。だから仲間割れせずに同じ種でがんばっていこうと協力しているのでしょう。

スタッフは言います。新一年生になったころ、新しい学校でうまくやっていけるかな?お友達できるかな?と期待をもちながら不安があった時のようなものだよ。最近では新セクションにきて少し慣れてきたのか、以前のようなハーレムが見え隠れしてきています。

 動物たちも新しくなった動物ゾーンで、今までとは少しちがうフレッシュな感覚でいるのかな〜?と思います。

 

メールアドレス   lion@africansafari.co.jp



アニマルトピックスは、アフリカンサファリスタッフが動物達との触れ合いや不思議な習性などを自分達の視点からレポートしているものです。(※今後の定期的な更新はありません)