2004.4.23


 

ワニになった男たち

<担当>角 健吾

 サファリ形式で当園にワニが登場しました。通常の飼育方法とは違うサファリ形式での展示です。当園でも初めての試みで、スタッフも他のワニの施設に研修に行ったりしました。

どうしたら、ワニたちを育てていけるのか、しかも日本で初めてのこころみのサファリ形式での公開、試行錯誤の日々が続きました。  




日向ぼっこ中のミシシッピーアリゲーター




◆自然の恵み温泉を活用

 ワニは体温が15度以下になると死んでしまいます。そのため、ワニを育てるためには暖かい水が必要です。しかも、ワニの池を満たす大量の温かい水が必要だったのです。

そこで、温泉を利用しようとしました。
ところが温泉の元の温度(90度)は熱すぎます。水で薄めてワニの飼育に最適な温度に調節しなければなりません。温度の設定が難しく、何度の温泉と水を混ぜれば適温になるか、しかも溜めたままだと温度が下がってしまうなど、初めてのこころみは水の温度ひとつとっても問題点ばかりでした。温度を一定にするために温水を流しながら温度を調節するようにしました。
 



別府から運ばれる温泉でぬくぬくと…



◆ワニの性質と健康を一番に

 ワニが来ることで施設も新しく建設しなければなりません。温泉タンク、ワニの池、構造、外のワニプールまでの通路、部屋と部屋への通路などさまざま。ワニの性質と健康のためにいろいろと考え設定しました。

新しく造ったワニ舎に温泉をため、温度の下がり具合、なども確かめ、掃除もしなければなりません。ワニがやって来るまでにいろいろと試行錯誤の上、ワニを迎える準備をしました。私もワニのスタッフとともに掃除をしに行きました。

◆ワニになりきったスタッフ

 やはりワニが入る温泉は、温度や水質などを実際に確かめなくてはなりません。実はワニが入る前に、私はワニ担当と共にワニの温泉につかった思い出があります。
温泉の色は透明感のある水色なんです。『スパアリゲーター』などと勝手に温泉の名前など決めたりしました。





ワニよりもスタッフが先に浸かった温泉<スパアリゲーター>




けれどただ単に温泉につかったわけではありませんよ。ワニが部屋と部屋を行き来するための通路があります。トンネルのようなものです。そこも泳ぎながらくぐってみました。スタッフがワニになった瞬間でした。

あがったとき太ももをすりむいていて、もしワニがここを通ったら同じようにすりむくかもしれないという事でザラザラからツルツルに変更しました。

新しい動物が来るそれも前例のないサファリ形式での展示。スタッフはいろいろと考えながらそのワニがやってくる日まで準備を進めていきました。

 

メールアドレス   lion@africansafari.co.jp



アニマルトピックスは、アフリカンサファリスタッフが動物達との触れ合いや不思議な習性などを自分達の視点からレポートしているものです。(※今後の定期的な更新はありません)