2003.9.19

 

たくましき動物の赤ちゃん

<担当>角 健吾

 当園では、ライオンの赤ちゃんとの記念撮影を実施しています。
 実はここで登場しているライオンの赤ちゃんの中に、衰弱しスタッフの懸命な介護により回復した赤ちゃんがいます。

 その赤ちゃんは、8月25日夏休みも終わる頃に誕生しました。3頭同時に誕生しましたが、生まれた時から3頭の内2頭は衰弱が激しく、残念な結果となってしまいました。残りの1頭も衰弱はしていたのですが、すぐにスタッフが取り上げるよりも、お母さんライオン(『なぎすけ』)自らに世話をさせたほうがやはり良いものと判断しそのまま様子を見ることにしました。
 お母さんは産後特に神経が過敏になっています。自分の大事な赤ちゃんが他の動物に襲われないように常に神経質になっています。

 ライオンだけでなく他の動物もそうですが驚かさないように、必要以上にはそばには近づかず近づく場合は遠くから声を掛けながら、自分の存在をあらかじめ伝えておく必要があります。そうすると動物は心の準備が出来ている為、驚きません。


 次の日、ライオン舎を掃除していたスタッフが「ミャ―ミャ―」という鳴き声を聞きました。耳を澄ますと、先日赤ちゃんを産んだお母さんの部屋からでした。

嫌な予感がしたスタッフはその部屋に駆け寄ります。
しかし、お母さんのそばにいるはずの赤ちゃんの姿が見られません。どこからか「ミャーミャー」とか細い声は聞こえてきます。スタッフは声の場所を探しました。
するとライオンの部屋の前に通る溝にいる1頭の赤ちゃんを発見しました。
衰弱の原因はお母さんのお乳の出が悪く、充分な栄養が取れなかったようでした。
すぐに人工保育の担当スタッフに運ばれた赤ちゃんは、体温も下がっています。そのため40℃から41℃のお湯に入れ、タオルで拭きながら体をなんどもなんどもマッサージし、体温の回復を図りました。

あれほど衰弱していた赤ちゃんも、スタッフの懸命な介護と赤ちゃんの生命力により次第に哺乳瓶でミルクを吸うことの出来るほど回復しました。
その小さな体のどこにそんな力が残っていたのか、そしてその残った小さな力を一生懸命、元気づけながら大きく回復させていったスタッフの熱意に感動しました。
人間が育てるから安心ということはありません。生みの親と一緒に過ごすことがベストです。



しかし、時には親が育児放棄をしたり、『なぎすけ』のようにお乳の出が悪く育児が出来ないという理由でやむなく、人工保育に切り替えることもあります。

現在、その赤ちゃんはであいの村で元気に生活しています。まだ生まれて間もないので目がひらいているものの充分まわりは見えてはいません。不思議ことに私が写真を撮ろうとしている事はわかるのでしょう。
カメラを向けるとカメラのファインダーとは逆に向いたり、イスの下に隠れたり、走り回ったりと写真に収めさせてくれません。

この赤ちゃんの命名式は9月19日の動物慰霊祭にて行われ、名前は『ナツ』と命名されました。

 

メールアドレス   lion@africansafari.co.jp


アフリカンサファリの獣医・神田先生のインタビューをコアラTVで見ることができます。月に一度インタビューするのでそちらもお楽しみに。
(コアラTVはADSLの方対応です。視聴するにはRealPlayer か Shockwaveが必要です)
第一回目の放送はコチラから>>  第ニ回目の放送コチラから>> 


アフリカンサファリさんの協力で動物の最新情報をお届けするアニマルトピックス。毎週月曜日に更新されますのでお楽しみに!