2003.7.4

 

シカの保育園  〜仲間との連携〜

<担当>角 健吾

  当園は現在、一年間の中で第二のベビーラッシュです。
その中でも特にシカの赤ちゃんが多く誕生しています。

 動物セクションを走っているとたくさんのシカの赤ちゃんに出会います。
当園で生活しているシカは『ダマジカ』、『ニホンジカ』の二種です。
その中で1頭のお母さんに体の色や模様が違う数頭の赤ちゃんがついていく場面になんども遭遇しました。「このメスシカはたくさんの赤ちゃんを産んだんだなぁ」と思っていました。


 シカは通常1頭の母親が1度の出産で1頭しか生みません。しかし、じつはこれ『シカの保育園の一行』だったのです。この保育園は代表のメスジカが赤ちゃんを預かり面倒を見ます。親は、赤ちゃんと一緒に行動していると、他の外敵に襲われる可能性が大きくなるため、子どもが小さい頃は、お乳の時間以外あまり赤ちゃんのそばにはいません。
生まれてから一週間から二週間たつと赤ちゃんシカを保育園に預けます。
シカの保育園に預けた間、他のお母さんは外にでて安全に安心しておいしいエサを食べることができ、栄養たっぷりのミルクを赤ちゃんに飲ませる事ができるのです。
保育園での代表のメスシカはいわば、保育士です。外敵がくれば、みなを引き連れて隠れたり、赤ちゃんが色々なところに行くのを注意深く観察し危険がない様に保育するのです。


 保育はお母さん同士が交代で行います。
それぞれの赤ちゃんのお母さんは、お乳の時間になると、その保育園に戻ってきます。その保育園の運営にはルールがあります。代表のメスジカは、自分の子ども以外の赤ちゃんにはミルクを飲ませません。他の赤ちゃんがミルクを飲みにくると拒みます。必ず、その赤ちゃんシカのお母さんのミルクを飲ませます。
他の親がお世話をして、お乳を飲ますことは、赤ちゃんに『誰がお母さんなの?』という混乱を招きます。
必ず自分の子どもに母親がお乳を飲ませることで、『あなたのお母さんは私よ』という親子の絆をより強めているのかもしれません。

誰が教えたというわけではないこのシカの社会性に、驚きを感じました。

 

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