2003.2.28

ベンガルドラ
〜野性の本能〜
<担当>角 健吾

 動物園で生活している動物と言えど、アフリカンサファリでの『野生の習性』は変わりません。 管理された動物園の動物だからと軽く見ていると、時に動物はその『野生の本性』をあらわしてきます。

 アニマルトピックスを連載していて、動物の親子や、仲間同士がたわむれている様子や、動物のカップルの姿など、様々な動物をカメラに収めてきました。しかし、動物写真の中で極端に写真点数の少ない動物がいます。『トラ』です。 彼らの運動能力や行動パターンなど、いまだ未知数も多い為、当園のスタッフも特に神経を使っています。

 今回から2週にわたって、この『ベンガルドラ』のエピソードを交えながらご紹介したいと思います。


大人のトラ

 

 様々な動物を撮影する場合でも、草食動物は、比較的容易に写真を収めることができます。しかし、肉食動物でもトラは、簡単にねらい通りの写真を撮ることが出来ません。 その理由は、トラは動くものに特に興味を持つことにあるようです。動物の撮影では、様々なアングルで写真を撮ろうとする為、車は前後する場合があります。 この変則的な動きの変化に、トラは敏感に反応します。
一度彼らから目をつけられると、飼育担当者のジープでないと、引き離すことは出来ません。

 

 先日、ジャングルバスでの出来事でした。

 トラの観察も終わり終点へとバスを移動している途中、『運転手さん、横、横!』とお客様が大声で私に言いました。 すぐに運転席の右側を見ると、なんと『ベンガルトラ』がジャングルバスと並走しているではありませんか。

 トラは鋭い目で私の方を睨み、『逃がさないぞ』といっているように思えます。

 バスのスピードを上げ、振り切ろうとしても逃げることが出来ません。トラも車のスピードに合わせて走っています。車を止めれば、数等のトラから囲まれます。前に廻られたら、アウトです。

 スタッフがすぐに気づいて、トラの注意をそらしてくれて、その隙に無事にセクションの外へ出ることができたのです。

わずかの間ですが、まるでトラにハンティングされているような錯覚におち入りました。まさにスリルと迫力の世界です。

 私たちスタッフもお客様も忘れていけない事は、動物園の動物も野生の動物も、『野生の本能』は消えることがないということです。

 この体験を通して、野生動物のすばらしさ、こわさ、そしてその動物たちの生態や生息環境を学ぶことの出来る、動物園の教育的意義の大切さを、再認識しました。

 

メールアドレス   lion@africansafari.co.jp


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