2002.4.15

キリンのおもしろエピソードを4回にわたってご紹介します。

<第2回>
伝説のキリン『ドンキ―』
〜切り札は物干し竿〜

 <担当>角 健吾

 当園で、ベテラン飼育担当者にキリンの話を聞くと、必ず登場するのが『ドンキー』という雄のキリンです。
 25年前、当園のオープン当時から生活していたキリンです。野生動物の種の保存、保護を目的としケニアから当園にやってきました。
 このキリン、スタッフの記憶に残る理由は、なんといっても相当の頑固者なんです。これと思ったらテコでも動かない。時々『ドンキー』はキリンのお家(キリン舎)に帰る時間になっても、まったく動かないときがあったそうです。


25年前の写真。頑固者『ドンキー』がいます。

 飼育担当者がなんとか帰えそうと近づくと、鼻を膨らまします。怒ったときのサインです。それでもなお近づこうとすると、ドンキーは長い首をムチのようにしならせます。『ネッキング』と呼ばれているキリンの攻撃です。ドンキーが意地を張り始めたらベテランの飼育担当者も、どうすることもできません。エサで寄せようとしてもだめです。

 そこで登場するのが最後の切り札『先端に袋をつけた物干し竿』です。袋は顔をあらわしてます。キリンは、自分の背よりも高いものと競い合う傾向があります。雄同士がケンカする時も、どちらが背が高いかを競って首を伸ばしあいます。
 飼育担当者が袋付き物干し竿を空高くかかげます。身長6mある『ドンキー』も負けじと首を力いっぱい伸ばします。担当者も負けるわけにはいきません。あらん限りの力を背伸びに注ぎます。まわりから見ると、笑ってしまいそうですが、担当者はリーダーと認めさせるために一生懸命です。


現在、サファリにいるハルカ。父親がドンキー。
性格も似てるのかな?

 ここで引き下がれば、『ドンキー』は家に帰ってくれません。そんなやり取りが30分も続き、飼育担当者がねばり勝ちをしました。『ドンキー』は何とか言うことを聞いてくれたみたいです。
 この25年間たくさんキリンが誕生しました。そして現在当園で生活しているキリンにも幸か不幸か『ドンキー』の血を受け継ぐキリンがほとんどです。意地の強さはドンキーゆずりです。『ドンキー』は1992年2月26日にスッタフに見守れながら長寿をまっとうしました。今でも、『ドンキー』は、スタッフの心に生きつづけています.。
担当者が手をかけた動物ほど、愛着も強く、記憶にも残ります。
まさに『ドンキー』は、その代表なのです。


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