2002.2.12

クマの面白い行動を四回にわけてご紹介しています。
<第4回>
クマの穴掘り
〜立地条件は、担当者から発見されない所〜
 <担当>角 健吾
 クマは冬眠をしないって知っていましたか。私は最近まで、クマは冬眠するものだと思っていました。
 ところがそれは違うようです。クマは「冬眠」はせず、「冬ごもり」をします。一般に「冬眠」と言うのは、一定の期間寝込むこと言うようです。エネルギーを極力使わないように活動もせず、外の気温と同じに体温を下げ、食物も取りません。呼吸も一分間に10回程度くらいです。

お相撲をするクマ。
 一方、「冬ごもり」は寒さをしのぐ為に、穴を掘って休むことです。サファリのクマは冬でもポカポカ陽気の日には、ジャングルバスからおやつの肉をもらって食べます。
 アメリカクロクマのマドカは、寒さにめげず元気です。
 ラッキーとは大の仲良しで軽く噛み合ったり、相手の体に乗ったり、毎日、力いっぱい体を動かして相撲のようなことをします。マドカは、ラッキーと数匹の仲間と行動を共にしています。
このグループの特徴は(私はマドカ組と呼んでましたが)、落ち着きがない事で1日中動きっぱなしです。
 案の定、目を離した隙に、もうマドカの姿はありません。まさか、早引き?(クマ第二回『クマのたくらみ〜気配を消す野生の能力〜』参照)かと思いましたが、違うようです。ジープが通る場所から外れた、見えにくい斜面にマドカを発見。私が近づくのも気付かずに、一心不乱に隠れ家を掘っています。クマが隠れ家をつくる立地条件として考えていることは、日当たりのよい、適度に傾斜した場所です。
 そして、飼育担当者に見つからない所が、最高の場所となっているようです。こんな話があります。夕方、クマを獣舎に帰し、頭数を数えるのですが、ある時一頭足りない事に気づき、園内を探したそうです。
穴を掘っている・・・
こんな様子も見れるかも?ジャングルバスに載ったら探してみてね!

 すると、普段クマたちが通らない道から、マドカだけが戻ってくる。そんな日が数日続き、おかしいなと思い、確かめてみると、なんとマドカは帰宅の途中に寄り道して、誰も気づかない場所に穴を掘っていたのです。体が小さいクマが、1日に掘れる大きさはたかが知れてます。毎日の積み重ねで大きな穴を作っていたのです。
 これまで、サファリの穴掘り記録はクロ(体重350kg)という大きなクマで、1日で奥行き3m、高さ1m20cmの穴を掘ったことがあります。
 ぜひ、クマセクションを通るときはゆっくり、斜面をのぞいてみてください。体を大きく揺らし、隠れ家を作っている、クマに出会えるかもしれません。

 

アフリカンサファリの獣医・神田先生のインタビューをコアラTVで見ることができます。月に一度インタビューするのでそちらもお楽しみに。
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