2002.1.14

冬を元気に乗り切る動物達!
マントヒヒのユニークな行動を四回にわたってご紹介します。
<第4回>
子どもの成長
〜母親のスキンシップ〜
 <担当>角 健吾
 冬の寒さ真っ只中の現在、サファリでは多くのマントヒヒの赤ちゃんが誕生しています。ニホンザルの出産は、春から夏にかけてですが、当園のマントヒヒは一年を通して出産します。
 ところで、マントヒヒの毛の色は灰色ですが、生まれたときの赤ちゃんの毛は黒色をしていることを、知っていますか?そのことから、ヒヒの赤ちゃんを担当者は「黒子(くろこ)」と呼んでます。毛の色は成長していくにつれ、黒い色から灰色に変わっていきます。

一家団らんってとこでしょうか?
 この頃になると、遊びの範囲も広くなり石ころ(と言っても自分と同じ位の大きさ)を触ったり、嗅いだり、かじってみたり、また遊び仲間も増えてきます。
遊び仲間と軽く噛んだり噛まれたり、じゃれあって遊ぶことが多くなると、時には思わず力が入ってケンカになることもあります。そんな遊びの中でも、力関係やルールが生まれてくるようです。
黒い毛のヒヒの赤ちゃん。お母さんにしっかり抱きついています。
母にエサの取り方、他の仲間との接し方を教わる。

 遊び方も様々で、その子の個性や学習、環境で次第に高度になっていきます。けれど、黒子が成長するにつれて、お母さんは心配でたまりません。草木や石、木切れ、土のかたまり、何でも興味を持つ赤ちゃんがそれらを手に入れようと、行動範囲を広げれば広げるほど、同じ展示場にいるクマに近づくことになります。
「クマは危険な動物だよ」とばかりにお母さんは子どものシッポを掴んで引止めます。そのためか、行動範囲は、お母さんの手の長さと子どものシッポから頭までの広さです。
 母親の手で行動制限されて成長することは、親の過保護に見えますが母親の傍で子どもに、マントヒヒ社会のルールの基本を学ばせているのです。エサを食べるのは始めに父親か、群の強いヒヒだという事など、危険を察する力や物事の判断力を培いながら、徐々にその円が広がっていくことの方が、ヒヒ社会で生きる上では、優れているようです。異常とも思えるスキンシップには、大きな意味があったことに感心させられます。

 母親の周りでしか行動できなかった赤ちゃんが、成長するにつれ、円もだんだんと大きくなり、雄や雌と出会い、また愛情を育み新たな生命が誕生します。そして、子どもは、親となり家族を持ち、親から受けた愛情と知恵を子どもに伝え育てていきます。

アフリカンサファリの獣医・神田先生のインタビューをコアラTVで見ることができます。これから月に一度インタビューするのでそちらもお楽しみに。 (コアラTVはADSLの方対応です)

アフリカンサファリさんの協力で動物の最新情報をお届けするアニマルトピックス。毎週月曜日に更新されますのでお楽しみに!