バーチャライズドリアリティー実験

(2000.11.15)

 昨年につづき、「仮想化現実技術による自由視点3次元映像スタジアム通信の実証実験」が、別府市のビーコンプラザで行われています。実験は今週1週間かけて行われる予定。

 この研究は、複数の角度に設置されたカメラで撮影した動画映像データを、3次元的に仮想化することによって、カメラで捕らえていなかった視点からの映像を生成することを目標にしています。

 つまり、カメラで撮影していない角度からの映像をコンピューターが作り出し、視聴者が自由な視点からその場面を見ることができるのです。

 昨年は、ビーコンプラザの9台のカメラを置いての実験でしたが、今回はカメラの台数を増やし、21台での実験となりました。より精密で高画質の映像が期待されるところです。

 2000年1月に行われた実験レポート

2000/1/13
【レポート1】
 カーネギーメロン大学・ロボティクス研究所長の金出武雄先生、筑波大学機能工学系教授・大田先生、竹中工務店・秋道慎志さん、慶應大学・理工学部情報工学科先任講師・斎藤英雄さんなど国内外で権威となる方々と研究スタッフにより、別府市ビーコンプラザにて「大空間を仮想現実化する」ための研究実験が行われた。

2000/1/14
【レポート2】
 「大空間を仮想現実化する」ための研究実験プレス発表のため、大分トリニータの選手2人がパスする映像と、プレスの方々と一緒に「3次元立体記念映像」の撮影が行われた。


今年の実験現場は・・・。

1日目

 1日目は機材設定。実験の準備です。

 実験会場に到着して驚いたのは天井すれすれのキャットウォークに人が立っていたこと…。見えますか?

 拡大するとこんな感じ。命綱とヘルメットを装備してスタスタと歩いています。

 こうしてカメラを設置しているのですね。

 広い、広い、会場の中。

 スタッフの会話はスピーカーを通じて行われていました。

 設置されているカメラ、下からは良く見えませんが…

 近くで見るとこんな風になっています。

 今回の実験では、これが18台と、可動式のカメラ2台、それにハイビジョンカメラ1台も加わります。

 それらをコンピューターで処理するのですが、とても難しそう…。

 今回の実験には、東京からも多くの研究メンバーが参加されています。

 筑波大学、慶應義塾大学、大分大学の教授陣や学生さんも。総勢20名くらいでしょうか。

 竹中工務店の秋道さん(左)と牧さん(右)の姿も。(私小野は、一年前にお会いして以来ですね…。)

 皆様お疲れ様。という訳で、差し入れにタイヤキを買っていきました。

 腹ごしらえを済ませたあとも、まだまだ準備は続きます。

2日目

 おまけ情報(!?)。今回の実験で大分にいらしている筑波大学の大田教授が、2日目の実験が終わったあと、コアラのFM番組「インターネットライフ」に出演してくださいました。

 番組中のインタビューによると、この日ひと通り準備は終わり、実験用の録画の方も順調に進んだとか。一般の方にもわかりやすいように説明してくださり、楽しく番組を進行できました。大田先生、お疲れのところ、ありがとうございました!!!

3日目

 3日目はマスコミの方へ、昨年度の実験報告会が開かれました。

 実験結果をまとめた報告VTRを皆さんに配布するため、テプラでタイトルシールを作成しているところ。

 なにせ、長い題名(「仮想化現実技術による自由視点3次元映像スタジアム通信の実証実験」)なのでちょっと大変。

 一方、ハイパーネットワーク研究所の藤野さんはモーニング娘。を拝聴中?

 …いえ、そうではなく、プロジェクターのチェック中です。

 こうして実験成果の発表が始まりました。

 コアラ・尾野社長から今回大分に集まった研究チームの構成メンバーが紹介されます。

 筑波大学の大田教授、北原さん、慶應義塾大学の斎藤先生、竹中工務店の秋道さん、NHK放送技術研究所マルチメディアサービスの井上さんが今回の出席者。そうそうたるメンバーです。

 昨年の実験で得られた映像を元に生成した自由視点映像をプロジェクターで映し出しながら説明される北原さん。

 斎藤先生も、自由視点映像を今後さらに美しい画像で仕上げられるように研究していることなどをお話されました。

 引き続き行われた実験では、大分大学のサッカーチームの方が撮影対象に。

 「サッカー選手」を捕らえる「実験用カメラ」の様子を撮影する「マスコミ各社のカメラマン」をデジカメで撮る…。

 今年の実験は、カメラの撮影対象となる空間を広げることや、高精度な可動カメラの導入による画質の向上を目標としています。

 2001年にはビッグアイにカメラを設置してこの実験を行い、2002年にはワールドカップサッカーの試合の様子を仮想化したいと計画しています。

 さらに将来的には、サッカー以外にも様々なスポーツの試合の3次元中継、人気グループのコンサートの3次元DVDなど、応用分野が期待されています。

 今の「映像」の概念を塗り替える最新鋭の技術に期待は高まるばかり。
 その技術を研究する過程・実験が大分で行われているということは、素晴らしくもあり、誇らしく嬉しいことですよね。

 将来この技術が実用化されたとき、初めはあんなふうだったのよね…なんて、今回の取材を思い出すのでしょうか…。


reported by mika ono : breeze@fat.coara.or.jp

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