大分マレーシア産業交流シンポジウム
1999年3月25日(木)13:00〜16:00
会 場:第一ホテルオアシスタワー(大分市)

 マレーシアのマルチメディア産業、又MSC(Multimedia Super Corridor)に関わるお客様をお招きして、大分県の民間・公務に関わる方々と交流をはかるシンポジウム(日本貿易振興会(ジェトロ)大分貿易情報センター主催、大分県・(財)ハイパーネットワーク社会研究所共催)が3月25日(木)大分市にて開催されました。

 インターネットで映像生中継される中、会津泉氏(アジアネットワーク研究所)と尾野徹氏(ハイパーネットワーク社会研究所専務理事・ニューコアラ事務局長)をモデレーターに、シンポジウムがすすめられました。

  マハティール首相自らが世界中でトップセールスされているMSC(Multimedia Super Corridor)は、国の政策としての情報化を押し進める一大プロジェクト事業。
 15X50kmの地域に光ファイバーを張り巡らせ、世界最高峰のビルや国際空港が既に新設されています。

 まず、このMSCをマネージメントするMDC(Multimedia Development Corporation)のナラヤナン氏から、国家的規制緩和による新しい取り組みをご紹介いただきます。

【マレーシアからのゲストスピーカー】

ナラヤナン・カナン氏
MDC(マルチメディア開発公社・レギュレーション部長)
チン・ウォイ・ミン氏
ネットカード社専務取締役
アラン・ファン氏
PIKOM(マレーシア・コンピュータ産業協会)
チャー・カー・リップ氏
アキネット社社長

 次ぎにPIKOM(マルチメディア企業の集合体)のアラン氏が、政府がフラグメント・アプリケーションを作り、応募させ、競争力を作ることで民間にやる気を起こさせていること、またまた厳しい経済情勢の中でもMSCの優先順位が上であること、インフラが整いつつある中で必要な人材の不足や優れた人材の重要性を強調されました。

 大分県からは、商工労働観光部・佐味部長から、
「電子商取引や情報化は高齢化社会の中で求められている。高齢化の高い大分県では、(ネットワークの)市民利用が活発である。情報化により得られる「知の共有」をすすめなければならない。
 他県・他国との共存・コンソーシアム、情報育成産業の誘致、リーディング・プロジェクトを組み合わせてゆく必要がある。」
 と、情報産業を県からもバックアップする必要性を述べられました。

 ネットカード社のチン氏は、パソコン普及率と電話回線普及率の低いマレーシアでは、公衆端末を設置することで市民のネットワーク利用をはかるビジネスを展開しています。

 街頭端末「インターネット・キオスク」は、空港や施設の中に設置され、物販もできるようになっています。

 パソコンは買えないけどインターネットを利用したい若者達で、サイバーカフェが非常に人気が高いのだそうです。

 CADIXマレーシア支店の宇薄氏(大分出身)からは、MSCステータスを取得することで得られる企業としての利点(100%外資可能・税控除等)等をお話いただきました。

 CADIXは臼杵市にもソフト開発部があり、認証システム等を開発しています。

 アキネット社のチャー氏は28歳、40人の社員をもつベンチャー企業。イントラネットをターゲットとしたビジネスを展開しているということ。

 中央町商店街(大分市)の森村寝装の森さんからは、中央町商店街の中にある街頭端末について、また、今後のバーチャルショップのありかたについてお話されました。

 立命館アジア大平洋大学の永松さんは、学生の多くがアジアからの留学生となる現在建設中の立命館大学で、将来的には、MSCのマルチメディア大学と立命館大学の学生が交流する中で学生ビジネスを起こすこともありえるのではないか、と語られました。

 シンポジウムの後は、参加者の方々とゲストの方々の交流をはかるレセプションが行われました。

 ここでは、やわらかな人的交流も行われ、マレーシアの方がたが非常に楽しまれているのを感じることができました。

 大分側の参加者には、今回のシンポジウムに刺激を受けた方も多かったようです。マレーシアの方々も印象深いものだったと何度も口にされていました。
 今後、ビジネス・産業となりうるような地域間交流が活発になり、将来的に互いに実りあるものに発展することを願います。


Reported by Miho Tomonari