'99デザインウエイブおおいた
大分県産業デザイン展
開催期間:2月25日〜3月3日
場所:オアシス広場21・アトリウムプラザ
お問い合わせ:大分県産業科学技術センター TEL:097-596-7102

大分の産業デザインのレベルアップの為に始まった、”大分県産業デザイン展”は今年で10回目を数えます。

今回のテーマは”公共性”大分県デザイン振興協議会(1989年発足)のメンバーと、一般公募の中から112点が、窓から沢山の光りが差し込む、オアシス広場21・アトリウムプラザに展示されました。

大分県は別府の竹細工に見られる様に、伝統工芸の分野は昔から発達していますが、産業製品に関しては、オリジナルのデザインを持つ企業は少ないのが現状です。


”スプリング遊具・
クジライダー”(後藤体器)

今回初参加という、後藤体器(株)さんは公園等に設置する「スプリング遊具」を製作しています。
今までは、学校や公園の器具というと、機能を果たす為だけの、シンプルな物がほとんどでしたが、現在は遊具もかわいく、親しみやすい物に変わりつつある様です。


”HIDE PAEK”(後藤体器)

応募があったのは、企業やプロのデザイナーさん達。
「こんなのが有ればいいのに。」といった、を託した作品もあります。例えば、鉄屑やブロックの破片があるような、少し危険な公園設計。昨今話題になっている子供達に、遊びながら怪我の痛みを自分で体験し、そこから色々な事を感んじてもらえたら良いですね。


”レジ籠”(阿部功一)

別府ならではので作られた買い物籠。観光用に使うには面白い発想かもしれません。


”街にうるおいを”(毛利達男)

和紙を利用しての壁飾り。素朴な感じが和室にも、もちろん洋室にも合いそう。


”上下安全クリップ付ゴミ袋”
(田北一彦・日本フィル(株))

私達が何気なく出すゴミで、怪我をする収集係の方が沢山いるそうです。そこで考えられたのが、頑丈に口を閉める事ができるビニール袋。また、これには目の不自由な方の為に点字でゴミ袋を識別できるようにもなっています。




ところで、一体”デザイン”とは何を意味するのでしょうか?
一般人である私は、「デザイン」と聞くと、「見た目がよくて他とは違う物」と考えます。
でも業界の間では、「その物が最善の用途を果たせる様製作されたのが、”デザイン”」
と言われているそうです。外観だけではなく、利便性実用性を兼ね備えていなければ
”良いデザイン”とは言えないのです。



”織りによる順路案内サイン”
(高砂恵美子)

事務局側で評価の高かった作品は、織物で作った経路を示すサイン。今まで織物といえば、タペストリーといった装飾品がほとんどでしたが、今回初めて実用性の伴った作品の応募があり、まさに、「デザイン」なのだそうです。

会場には一般公募した、個人が推薦する日用品も写真で紹介されています。

事務局の坂下さんの推薦は、こちらのとてもシンプルなラジカセ。坂下さん曰く、「周りを見ると、不必要な飾りの付いている外観重視の品物ばかり。見た目だけでなく、性能が良くなくては。だから私はこのシンプルなラジカセが好きです。」
なるほど。でもありますよね、「この飾りは要らないから、もっと使いやすくして欲しい。」と思う時。


大分県産業科学技術センター
坂下さん

坂下さんは、企業のサポートやデザインの裏付けをする為の研究をしています。例えば年齢別に、色彩感覚を調べるなど、人間工学実験を行っているそうです。見た目だけではなく、使う人によってそのデザインも変わらないといけなのですね。


”デザイン”という言葉の本来の意味、初めて知りました。
物質的に豊かになった日本。次は良い物を見抜く目を養う必要があるのかも知れませんね。

(by Yuko Kusamoto)