カーネギーメロン大学
ロボティクス研究所へ

01/23/99

 

ピッツバーグへ入って2日目の朝、ホテルから徒歩にてカーネギーメロン大学へ向かいます。

 かつてピッツバーグで生活し、カーネギーメロン大学へいらした大田先生が教えて下さったお勧めスポット、左写真の建物が、恐竜の骨や化石が見られるカーネギー博物館だということ。

 カーネギーメロン大学。

 宿泊したホテルはピッツバーグ大学の横でしたが、大学同士が歩いて15分程しか離れていません。

 金出武雄先生のロボティクス研究所は、「スミスハウス」という建物の中にあります。

 広いオープンスペースを中央に、個別の研究員の方々の部屋や会議室等があり、コンピューター独特の香りが、、、いえ、非常に高度な知識の香りが漂ってきます。

 シリコングラフィックスの高価なマシンがずらり、ずらりと並んでいます。

 冷蔵庫には、ここのスタッフの方々のお子さんだと思います、たくさんの赤ちゃんのかわいい写真が張られていました。

 So cute!!

所内のスタッフの方々の写真と名前も掲示されています。

 ハイパーステーション(コアラ事務局在)も、これ、いいかもしれないですね。

 さて、今回の訪問の目的の1つでもある、金出先生の「バーチャライズド・リアリティ」のスタジオへ。

 説明下さったのは、慶應大学からいらしているDr.サイトウヒデオさん。

 この部屋は「3Dルーム」、部屋の5面にカメラが49台設置されています。

 部屋の中央に立ち、体を動かしてみると、49のカメラが49の視角から映像を録画します。

 これをコンピューターでリアルタイムでデジタル化してしまいます。

 表面だけではなく、「立体」のデータで、動いている人間を再現することができるのです。

 つまり、上からも横からも斜めからも、様々な方向から、この人物がどう動いているかをバーチャルな空間の中で見ることができるのです。

 3つのカメラに1つのPCが担当して映像データをデジタル化しており、この部屋では計17台のパソコンが使われていました。

 この仕組みを利用して、2002年の大分で開催されるワールドカップで、サッカードームにカメラを付け、試合を、、、ボールを追いかける選手を、、、ゴールにシュートが決まる瞬間を、、、バーチャルな空間の「自由視点」で見ることができるような実験を行ってみたい、と考えているのです。

 1年ほど前にコアラ事務局長がここを訪れた時は、部屋に右上写真のようなドームを作って、その中にカメラを51個つけ、映像はビデオテープでそれぞれ録画して、それをコンピューターでデジタル化して実験されていたようですが、それでは手間がかかりすぎるということで、現在はカメラからの映像をリアルタイムでデジタル化できるようにし、カメラは物体より遠い場所にある方が都合がよいということで、今度は部屋自体にカメラを設置されたということ。

 カメラでもいくつかの種類を用意しているようで、写真の上の方のカメラは約100万円もするような高価なものだそうです。

 これはデモ用のデータですが、カメラからの映像をデジタル化してしまうと、バスケットをしている2人がどの方面からでも見ることができます。

 つまり、横からも裏からも上からも見ることができるということですね。

 ロボティクス研究所の、他の3Dの実験室や現在行われている研究も見せていただきました。

 この部屋は、ロボットを製作している研究室、自分の作りたい製品をコンピューターを通じてロボットが作ってくれる仕組みだそうです。

 磁気に囲まれて空中に浮いているジョイスティックのようなものを、ヴァーチャルの中で操作する、、、というアプリケーションもありました。細かな振動なども伝えてくるのだそうです。

 CADや映像プロダクション、医療シュミレーション等に利用できるということ。

 次の部屋は、、、

 手術用のロボット。

 お年寄りの方や肥満で腰と足がうまく動かなくなった患者の、腰と足の骨を正常にするための器具とロボット、コンピューターがここで作られたのだとか。

 実際にこのロボットを利用して手術が35人行われて、全て成功しているそうです。

 この写真は、肌色の部分は人間の腹部の復元。

 上部にあるのがロボット。

 外科手術用のロボットで、体内の、どこに何があるかをコンピューターで透視して見て、患部にメスを入れる場所を決めることができる、というもの。

 次の部屋は。。。

 何と!「ナブラブ1号」を発見。
 
 「ナブラブ号」とは、人の操作がなくとも車線や信号、人間等を認識しながら自動で走る自動車、金出先生の研究で生み出された有名なロボットです。

 車の中には、SUNのワークステーションがいくつもつながれていた、、、という形跡が残っています。

 この自動車も、砂漠の中など自然の厳しい場所、動きにくい環境の中を自動で走るロボット。

 この部屋はかなり広いのですが、空いているスペースも結構あります。

 ここで研究され作られたロボットは数知れずあるのですが、企業の工場などへ行ってしまい、帰ってこないのだそうです。

 つまり買われて行ってしまう、、、ということですね。

 次の研究室、ここが最も面白かった。

 大学内の各所に取り付けている数台のカメラが送ってくる映像を、コンピューターを通じて、動いている物体が自動車か人間か等を認識し、追跡する、、、というSF映画の中で見たことのあるようなシステム。

 現在起こっている動きをCGで見ることもできます。

 カメラの映像は常にコンピューターで監視されているので、この部屋にいれば、モニターの中に、動く物体を追跡している様子が映し出されています。

 ここを説明下さったのは、Drフジヨシヒロノブさんですが、指紋認識システムも開発されたのだとか。

 実際に日本の企業で2年ほど前から使われているのだそうです。

 自分たちの作ったものが、実際に世の中で利用されているというのは、とても面白いでしょうね。うらやましいばかり。

 「もう1度大学に行きたい」と局長ももらした程。

 その後から始まりました、国際共同研究の打ち合わせ。

 これが午前中から夜の7時半までみっちり。。。

 実はその夜、金出先生のお宅へご招待いただきました。

 広々として、シックな雰囲気が醸し出されたとても素敵なお宅です。

 美術品は金出先生が世界各地へ出張や旅行をした時に手に入れてこられたものが多いのだそうです。

 奥様の素晴らしく美味しいお料理も、お腹いっぱいいただきながらワインとおしゃべりを楽しみ、とても楽しく素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
 その後、金出先生と清水さんは、五目並べのゲームにはまってしまい、深夜の2時までがんばっていたとか。
 睡魔に襲われていた私はお先に失礼させていただいたのですが。。。
 そして再び、翌日の朝ニューヨークへ向かいます。


Reported by 友成美保(mipori@fat.coara.or.jp)