アジア彫刻と陶芸の祭典

 国民文化祭・おおいた98が始まりました。
 文化の国体と呼ばれ、26日までの会期中、県下の各市町村で様々な催しが開かれます。

 台風一過の18日、大野郡朝地町の朝倉文夫記念公園に、「アジア彫刻と陶芸の祭典」オープニングを見に行きました。


 右端に写っているのが朝倉文夫記念館。朝地出身の彫刻家・朝倉文夫の作品が多数展示されています。

 すり鉢型に多数の竹を使った屋外彫刻は、眞板雅文氏によって今回制作された作品「竹の波動−朝地」。

 左に見える、黒く地面から突き出したような形は、湯布院在住の彫刻家・末田龍介氏による作品「宇宙通信使」。近くで見ると圧倒される感じです。中央やや右、大きな囲いがあるのは、フィリピンのジュンイー氏による、触って動かせる造形。音も出ます。

 ホールでの開会式、テープカットのあと、この文化祭を機会に築かれた登り窯の火入れ式が行われました。中学生の作品などが詰められています。点火するのは波多野町長。

 登り窯はプロ用の設備ですから、アマチュアの祭典という国民文化祭の趣旨からは、少し逸れてしまいます。そこで、レンガを積み上げて簡単な窯を作り、「野焼き」風の土器を焼いてみました。これはその窯出し風景。腰に手を当てて見守るのは、朝地陶芸クラブの会長・小倉氏。

 出てきたのは町内のおかあさんと子供たちの手による作品。

 窯出し後にまたレンガを組み上げて、早速次の焼成に取りかかりました。この手軽さが簡易窯の魅力の一つです。

 23日(金)には、また別の簡単な方式で、小学生の野焼き体験を実施します。

 さらに場所を移して、レストラン「朝」でレセプション。

 「野外陶芸」公募展の部門で、第1席の文部大臣奨励賞を受賞した肥後博己氏の挨拶。審査員は出品者の名前や住所など一切知らずに選んだそうですが、彼は湯布院在住。しかも杵築高校出身で、この5月にUターンしたばかりとのこと。工房は山香町の実家に作ったのだそうです。

 大きな竹の造形を委嘱された5人の作家たちが紹介されると、中央でマイクを持つ眞板氏が「この方たちこそ紹介されるべき」と制作を補助・応援した方々を壇上に促しました。(もっとたくさんいるのですが)町のシルバー人材センターに登録する人たちです。単に力仕事を手伝うだけでなく、竹の取り扱いに慣れ、特性をよく知っていることから、作家たちに積極的なアドバイスも行ってきました。

 彼らの名前は作家たちの強い希望により、会期後の報告図録に記されることになっています。


記事:久保木 真人 さん  1998/10/18